【管理栄養士が厳選「ズボラ飯」のススメ】

「餃子の王将」、プロが勧める“600円以下”テイクアウトメニュー! 「幸楽苑」「日高屋」人気中華チェーン比較レビュー

2021/06/09 21:00
川村郁子(管理栄養士)

「幸楽苑」の定食はおすすめできない!?

――続いて、「幸楽苑」のメニューはどうでしょう?

川村 テイクアウトの定食メニューはボリュームがあって、どれもおいしそうなのですが、「餃子×ごはん」や「餃子×ラーメン」といった、「炭水化物×炭水化物」の組み合わせが多いのに、野菜が少ないので気になりますね……。栄養やカロリーを気にせず、おなかをいっぱいにしたいだけならいいかもしれませんが、「これがおすすめ!」と言うのはちょっと難しいかも。

ラーメンチェーン3店、プロが勧める600円以下テイクアウトメニュー! 「幸楽苑」の定食はイマイチ評価!?【日高屋、餃子の王将】の画像3
「幸楽苑」公式サイトより

 栄養バランスのことを考えると、定食よりは麺メニューの「塩野菜らーめん」(540円)のように、キャベツや玉ねぎ、もやし、ニラ、ニンジンなどの野菜がたっぷり食べられるものをおすすめしたいところ。同店メニューの中では621kcalと控えめですし、ビタミンCやカリウム、食物繊維、βカロテンなどの微量栄養素も補えます。

――最後に、「餃子の王将」のメニューの解説をお願いします。

川村 具だくさんの「中華飯」(550円)がとてもいいですね。白菜、ニンジン、インゲン、タケノコ、キクラゲ、豚肉などを1品で補えるのが魅力的。白菜からはビタミンCやカリウム、カルシウム、食物繊維など、タケノコやキクラゲでは食物繊維が補えて、バランスのとれたメニューだといえるでしょう。


ラーメンチェーン3店、プロが勧める600円以下テイクアウトメニュー! 「幸楽苑」の定食はイマイチ評価!?【日高屋、餃子の王将】の画像4
「餃子の王将」公式サイトより

 単品メニューなら、「ニラ肉炒め」(528円)がおすすめ。緑黄色野菜のニラ、タンパク質やビタミンB群を含む豚肉が食べられます。キクラゲには食物繊維が入っているので、野菜不足を感じる方にもいいですね。炒め物以外でタンパク質と野菜を補いたい場合には、あっさりとした「棒々鶏(蒸し鶏)」(600円)もよさそう。野菜は控えめですが、鶏肉をコクのある胡麻だれで楽しめる一品です。

 「餃子の王将」はほかにも、野菜炒め系の一品料理が豊富なので、飽きずに活用できると思います。ライスと組み合わせて食べる方も多いと思いますが、あまり運動習慣がなかったり、夕食に食べる場合は、「ライス(小)」(165円)を選ぶといいでしょう。

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