【管理栄養士が厳選「ズボラ飯」のススメ】

くら寿司・はま寿司・スシロー、プロが選ぶ“海鮮丼おすすめNo.1”発表! 回転寿司チェーンのテイクアウト・持ち帰り限定メニューを比較レビュー

2021/05/26 20:15
川村郁子(管理栄養士)

 5月26日放送の『林修のニッポンドリル』(フジテレビ系)で企画された「くら寿司VSかっぱ寿司5番勝負」。回転寿司大手チェーンのくら寿司とかっぱ寿司を、鮮度・最新マシン・サイドメニューなどからガチ比較した内容で、知られざる事実に驚いた視聴者もいるのでは。

 番組では取り上げられなかったが、回転寿司チェーンで見逃せないメニューの一つが「海鮮丼」。はま寿司、スシロー、くら寿司の海鮮丼メニューを比較した記事をあらためて紹介したい。

回転寿司チェーン、海鮮丼の需要が急増!? はま寿司・スシロー・くら寿司、プロが選ぶおすすめNo.1発表!の画像1
Wikipediaより

「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、“お酒とおつまみ大好き”管理栄養士・川村郁子先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。

はま寿司・スシロー・くら寿司、“海鮮丼おすすめNo.1”はココだ!

 テイクアウト全盛の今、手軽においしい魚が食べられる「海鮮丼」が人気! 大手回転寿司チェーン各社が、“テイクアウト限定メニュー”として海鮮丼を提供するなど、その需要の高さもうかがえます。そこで今回は、「はま寿司」「スシロー」「くら寿司」の海鮮丼メニューを、管理栄養士の川村先生が栄養やコスパの面から比較。“おすすめNo.1”の店舗を発表してもらいました!

――海鮮丼からは、どんな栄養が摂れるのでしょうか?


川村郁子先生(以下、川村) 海鮮丼は主に、魚や貝、甲殻類、魚卵などを使っていますので、魚に含まれるタンパク質や鉄、亜鉛、ビタミンB群、ビタミンDなどを補えます。特に亜鉛は、細胞の合成に関与していて、不足すると皮膚炎や味覚障害の原因となりますので、意識的に摂るようにしましょう。また、普段の食事で肉料理に偏りがちな方は、魚に多く含まれるDHAやEPAなどの必須脂肪酸が不足してしまうので、注意が必要です。

 魚の種類によっても栄養素は異なり、例えば、赤身の魚には鉄やマグネシウムが多く含まれていますし、白身の魚は造血に関わるビタミンB12を多く含んでいます。白身の魚は、比較的脂質が少ないのも特徴だといえます。

――イクラなどの魚卵や、貝類がたっぷり乗った海鮮丼もあります。こちらの栄養素も教えてください。

川村 エビやカニなどの甲殻類、ホタテなどの貝類、タコやイカは、脂質が少なく高タンパク質という特徴があります。魚同様、不足しがちな亜鉛が補えるのもうれしいポイントです。イクラなどの魚卵は、骨形成や筋肉の維持に関与するビタミンDを多く含んでいますが、コレステロールも高いので、食べすぎには注意しましょう。

 うなぎや穴子を使った海鮮丼もありますが、もともと脂質が多く、かば焼きのように甘辛い味付けにしてある場合が多いので、どうしてもカロリーが高くなりがち。しかし、不足しがちなビタミンAやカルシウムを補うことができますよ。「鉄不足だから赤身を食べよう」「亜鉛を補いつつ低カロリーにしたいから、貝類や甲殻類を選ぼう」など、栄養素を考えながらメニューを選べるようになると素晴らしいですね!


――「マグロ丼」や「イクラ丼」など、同じ具材で構成された海鮮丼と、いろんな種類の具材が乗っている海鮮丼なら、どちらがおすすめですか?

川村 もちろん、さまざまな魚介類の乗った海鮮丼のほうが、一度に多数の栄養素を補えるメリットがあります。しかし基本的には、「最近は肉が続いたから、今日は魚を食べよう」「いつもマグロばかり選んでいるから、今回は白身魚にしよう」などと、1日や1週間のトータルバランスを考えていれば、お好みで選んで問題ないと思います。「今日はマグロをがっつり食べたい気分だ!」という日もあるでしょうから、その時は、味わって食べてほしいですね。

クッキングパパ 九州海鮮丼