サイゾーウーマンカルチャーインタビュー元吉本芸人が「容姿いじり」を語る カルチャー [再掲]インタビュー 『ワイドナショー』でも議論! “容姿をいじる”笑いは「ビートたけしと吉本新喜劇」が発端? 元吉本芸人が解説 2021/04/22 15:11 サイゾーウーマン編集部 インタビューお笑い芸人 この投稿をInstagramで見る 3時のヒロイン 福田麻貴(@fukuda_maki_3ji)がシェアした投稿 ここ最近、人の容姿をイジるようなネタは「やらない」と宣言する芸人が増えている。 お笑いトリオ・3時のヒロインの福田麻貴は、4月8日に自身のTwitterで「この数週間で容姿ネタに関してじっくり考える機会が何度かあって、私達は容姿に言及するネタを捨てることにしました」と表明。同18日には『ワイドナショー』(フジテレビ系)に出演し、「容姿ネタって、どんどんウケなくなっていってるなっていうのを劇場でも、すごい肌で感じてた」とコメントし、芸人と視聴者や観客との間に「価値観のねじれ」が生じていると持論を展開した。 また、昨年10月には、尼神インター・誠子がウェブメディアのインタビューで「容姿をいじるネタはやめました」「笑わせることが一番大事なので、それが嫌だという人がいるなら対応していきたい」などと語り、これまで尼神インターの定番だった「ブスやないか!」というツッコミを捨てると宣言。さらに遡れば、2018年には、アジアン・隅田美保が「ふだんから『ブス、ブス』と言われるのがホンマに嫌で」と告白したことが話題になり、ネット上で“容姿いじり”をめぐる議論が起こった。 サイゾーウーマンでは過去に、元吉本芸人で、コミュニケーション学などを専門とする西武文理大学専任講師・瀬沼文彰氏に、容姿いじりが行われるようになった歴史や、その是非を聞いていた。芸人たちの一声により、お笑い業界が変わり始めている今、あらためて同記事を掲載する。 (編集部) (初出:2018年9月10日) アジアン・隅田美保、テレビ復帰――「女芸人のブスいじり」は絶対的な悪なのか? アジアン公式プロフィールより 2015年頃からテレビから遠ざかっていたアジアン・隅田美保の姿を、最近よく目にするようになった。テレビ出演を中止していた理由は、バラエティ番組での「ブスいじり」にあったという。同年7月発売の「フラッシュ」(光文社)の取材に、隅田は、「今年40歳。私は前から結婚の意識が強く、真面目に婚活したかった。ふだんから『ブス、ブス』と言われるのがホンマに嫌で。バラエティ番組でみんなにいじられるせいで、婚期を逃している」と心境を吐露した。 この発言は、ネット上で瞬く間に話題となり、「女芸人のブスいじりは是か非か」と議論を巻き起こした。“ブスいじり容認派”が「芸人なんだから、おいしいって思えばいいのに」と声を上げると、“ブスいじり否定派”が「容姿をいじられても笑えない」「『ブスは笑ってもいい』という風潮が高まる」と反論するなど、当時はさまざまなメディアでもこの問題が取り上げられていた。 そんな中、当事者である隅田は、昨年の『女芸人No.1決定戦 THE W』(日本テレビ系)を機にテレビ復帰を果たし、今年に入って、徐々にバラエティ番組への露出を増やしているが、再び“ブスいじり”をされるように。今月1日放送の『さんまのお笑い向上委員会』(フジテレビ系)で、隅田は「こんなとんでもない“ブスのドン”が帰ってくるなんて!」といじられ、スタジオは大爆笑に包まれていた。他バラエティでも、同様のいじりが散見され、「ブスいじりの是非」論争が、なかったことのようになっている。 果たして、女芸人のブスいじり問題は、今後どうなるのか? 元吉本芸人で、“コミュニケーション学”や“笑い”に関する研究をしている桜美林大学講師・瀬沼文彰氏に取材を行い、容姿いじりが生まれた背景や、変化しつつある女芸人の笑いの取り方についても、あわせて話を聞いた。 次のページ ビートたけしと吉本新喜劇――ブスいじりの背景 1234次のページ 楽天 ユーモア力の時代 関連記事 『ワイドナショー』松本人志とEXIT・兼近大樹が“容姿ネタ”に持論! 「若手がしっかりしてる」「時代に合わせるの大事」と賛否両論出川哲朗、『イッテQ!』での“容姿イジリ”に「不快」の声! マリエの“告発”受け「マジで無理」「さもありなん」Snow Man出演のフジテレビ特番、「胸クソ悪い」「一般人を小馬鹿にした」とファン不快感! 「容姿いじり」に批判続出『世界の果てまでイッテQ!』宮川大輔、女性ADへの“容姿イジリ”が「差別的」「下品」と批判噴出!「いじめと変わらない」「キャラとはいえ不快」――テレビの発言が「容姿イジり」とバッシング浴びた3人