サイゾーウーマン芸能韓流K-POPブーム前夜の韓国音楽 芸能 K-POPタテ・ヨコ・ナナメ斬り TWICE、J.Y.Park作曲の「Switch to me」から繙く、K-POPブーム前夜90~00年代の“韓国製”NJS楽曲紹介 2021/03/03 19:00 e_e_li_c_a(ライター) K-POPタテ・ヨコ・ナナメ斬り 最後に NJSという切り口からの特集でしたが、90年代に最低限押さえておけば大丈夫そうなアーティストは、ほとんど言及できたと思うので、いかにこの時代にNJSがはやっていたかがわかると思います。 今回紹介した人たちのルーツが韓国だけでなく、主にアメリカなど複数国にまたがっていることが多いのも気になる点でした。そのような人たちが韓国にHiphopなどのいわゆるブラックミュージックを浸透させることにかなり寄与していそうですし、現在もK-PopがHiphopやR&Bベースな楽曲が多いことにも関係しているのではないかと思います。 ちなみに韓国では自国外に住む韓国人・同胞のことをキョッポ(교포、僑胞)と呼び、在米の場合はチェミキョッポと言います。今回さまざまな文章を読みましたが、”キョッポ”の頻出度合いはすごかったです。 また、現在活動するアーティストでそのような人を時々見かけていましたが、生まれてから今までずっと日本に住んでいる自分にとって、親の会社の海外赴任とかではなしにアメリカに移住し、さらにまた韓国に帰って来たり、アメリカで生まれても韓国に行ったりするという感覚がイマイチピンとこなく、そういう部分の歴史的背景、文化、心理などがわかればもう少し解像度の高い解説ができたかなと思います。 引用したYoutubeのステージ動画はほとんどがテレビ局の公式アカウントからアップされており、アーカイブという観点から非常に有用なものだと思うので、権利関係などが難しいのはもちろんですが、いろいろな国でやって欲しい試みだなと思いました。またテレビ番組のステージ動画を中心に掲載したため、NJSじゃなくない? と思う曲もあるかもしれませんが、当時は生演奏などもあり実際の楽曲とは少し違うように聞こえることもあるので、原曲を探して聞くと納得してもらえると思います。 落選したけど……紹介したい1曲:온앤오프 (ONF) – Beautiful Beautiful いまさら紹介する必要もないような気もしますが、9月の記事で紹介した、ONFの正規アルバム『ONF: MY NAME』のタイトル曲です。デビュー直後の彼らの楽曲は大好きで、ここ最近のタイトル曲はそこまでピンと来ていなかったのですが、ここに来てアルバム丸ごと最高のものが来てしまいました……。 公式の文章では、「前のアルバムが平行世界の中でもう一つの時間旅行に出たユートピアでのエピソードだったとすれば、今回は統制された未来での自由を求める少年たちの青春という名の話」となっています。コロナ禍をかなり意識したものになっており、アルバム丸ごと、是非歌詞の意味を調べながら聞いてほしいです。 <近況> 最近はタイポップとアイドルグループが出演する映画にハマっています。PiXXiEとP1Harmonyが出演する、『P1H:新しい世界の始まり』をよろしくお願いします。 前のページ12345 e_e_li_c_a(ライター) 1987年生まれ。18歳からDJを始めヒップホップ、ソウル、 ファンク、ジャズ、中東音楽、 タイポップスなどさまざまなジャンルを経て現在K-POPをかけるクラブイベント「Todak Todak」を主催。楽曲的な面白さとアイドルとしての魅力の双方からK-POPを紹介して人気を集める。 記事一覧 X:@e_e_li_c_a mixcloud eelica 最終更新:2021/03/03 20:35 楽天 【楽天ブックス限定先着特典】<クレジット決済限定> [ONF:MY NAME] A VER.(オリジナルトレカ(全7種のうちランダムで1種)+オンラインリリースイベント抽選権) K-POPの副読本として何度も読みたい! 関連記事 K-POP 2020年下半期ベスト15曲! SM・JYP・Big Hitエンタのほか、所属アーティスト1組の事務所もランクイン2020年、K-Popに氾濫した「ドゥンバキ」楽曲はなぜ生まれた? 音楽的側面から解説! 21年はaespaとStray Kidsに注目!? 2020年K-POPシーンを総まとめ! JYP、SMエンタ他4大事務所と、NiziU・JO1のポジションを考察PENTAGON、SHINEEなど“本家”越えの良曲を紹介! K-POPとニュージャックスウィングの意外な関係SEVENTEEN「HOME;RUN」は「Jazz」を知るとさらに楽しい! MVの世界観と音楽ルーツを解説 次の記事 石田純一、“現在の心境”を明かすも批判 >