ママ友グループLINEから

ママ友LINEを思わず通知オフ! 2人目出産の報告ラッシュに「仕事の都合で妊活できない」母の苦悩

2020/12/13 18:30
池守りぜね(ライター)

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

写真ACより

今や日常生活において、かかせないツールとなっているコミュニケーションアプリ「LINE」。かつては子どもの送迎時に、ママたちが立ち話をしているような光景が見かけられたが、時間に追われ忙しく過ごす共働き世帯が増えた今、ママたちのコミュニケーションの場は、LINEのグループチャットになっているという。そんな、ママたちの「グループチャット」から浮き彫りになった、彼女たちの悩みや、苦悩、気になる話題を覗いてみる。

 子を持つママたちにとって、関係がない話ではない“少子化”。あまり表立って話題に上がりにくいが、「2人目はまだ?」というプレッシャーに、悩んでしまうママは少なくないようだ。今回は、そんな「2人目問題」に遭遇したママたちのエピソードを紹介する。

「まだ20代なら、2人目も作れるじゃない」年上ママからのモヤッとする一言

 都内にある不動産会社で、営業事務として働いている愛美さん(仮名)は、関東圏にある保育園に2歳の男児を通わせている。

「この地域では、タワマンや、建売住宅が頻繁に売りに出されています。都心へのアクセスが良いわりに、都心ほど価格相場が高くないので、自分たちのような23区内から引っ越してきた20代や30代のファミリー層も多いんです」


 この地域に越してきたばかりという同じマンション、同じ保育園ののママ友たちとは、すでに懇意の仲だという。しかし、「2人目はどうするのか」と詮索してくるママ友がいて困っているという。

「同じマンションに住んでいるママ友を中心に、地域センターなどで知り合ったママたちとLINEでグループを作っています。私は今年で30歳になったのですが、夫は2つ年下の28歳。周りのママ友からは、若い夫婦だと思われており、何かあると『2人目は作らないの?』と聞かれるんです」

 愛美さんいわく、「子どもが人いるので、不妊ではないだろうと思われているのか、子どもが1歳を過ぎたあたりから、『2人目は?』と聞かれる機会が増えた」とのこと。

「あるママさんが、保育園のお迎えにあまり来なくなったので、ママたちの間で『妊娠じゃない?』と話題になっていました。そうこうしているうちに、グループチャットで、本人から『2人目が安定期に入りました』というメッセージが来て、みんなで『おめでとう』とお祝いしていたのですが、同じマンションに住むママから、個別で『〇〇ちゃんママ、2人目だって。うちは年齢的に諦めたけれど、2人目作らないの? ほしいなら、急いだほうがいいよ』とメッセージが来て、モヤッとしました」

 このように、ママ友グループ内では、2人目ができた時に、妊娠報告が行われることは珍しくないというが、そこから発展して、「2人目問題」に口を出されると、愛美さんは「放っておいてほしいという気持ちになる」そうだ。


「将来的には、2人目もほしくないわけではないのですが、今は時短勤務しているので、早く出産前のように働けるようになりたいんです。夫より私のほうが稼ぎも多いので、また育休を取るわけにはいかないし……」

 子どもを産むまでは、両親や親せきからの「子どもはまだ?」とプレッシャーをかけられたという愛美さん。しかし、子どもを出産した後も、その圧力は続いているという。

「周りで、誰かが妊娠すると、『2人目はどうする?』とママたちの間で話題に上がるのは、“あるある”かもしれませんね。そういえば、3人目を妊娠中だったママから『子どもが多いと楽しいよ』というメッセージが来たのですが、『うちは考えていない』と答えると、『一人っ子はかわいそう』という返信が来たことがありました。周りも何気なく言っているので、きっと悪気がないんでしょうが、正直イラッときますよ。第1子を妊娠するまでの『子どもはまだ?』っていうプレッシャーもつらかったけど、『(2人目を)なんで作らないの?』っていうプレッシャーもしんどすぎます」

 出産を経験した者同士なら、「2人目」の話題を出しても大丈夫という、ママたちの暗黙の了解があるのだろうか。しかし、人知れず負担に思っているママがいるかもしれないことを知る必要もありそうだ。

消えたママ友