サイゾーウーマンコラムオンナ万引きGメン日誌メルカリちゃんと呼ばれる万引き商人 コラム オンナ万引きGメン日誌 「メルカリちゃん」と呼ばれる“万引き商人”の実態! 化粧品やストッキング……計92点を盗んだオンナ 2020/12/12 16:00 澄江(保安員) オンナ万引きGメン日誌 被害総額は9万超! 「メルカリに出すと売れるんです」 「ストッキング、こんなにたくさんいらないでしょう? どうするつもりだったんですか?」 「仕事が見つからなくて、お金がないから、ネットで売ろうと思って……」 「化粧品も、そのつもりで?」 「はい、すみません。この辺は人気あって、メルカリとかに出すと、すぐに売れるんです」 被害を特定するため、警察への通報を終えた副店長に被害品のレシートを出してもらうと、被害合計は9万円を超えました。所持金を尋ねれば2,000円ほどしか持っておらず、貯金もなく、クレジットカードなども止められているというので、被害品を買い取ることはできそうにありません。誰か立て替えてくれる人がいるか尋ねても、身寄りはなく、助けてくれる友人もいないと話していました。被害状況から察するに、前科前歴を問わず逮捕されそうな状況ですが、被害品の買い取りもガラウケの用意もできないとなると、その可能性は一気に高まります。 「あんた、2週間前にも同じことでウチの署に来てるじゃないか。今日は逮捕するから。しばらくの間、家には帰れないよ」 「はい、すみません。家賃も払えないし、ご飯も食べられないから、それでいいです」 その後、臨場した警察官に逮捕された白鳥さんは、ひと通りのボディチェックを終えると警察署に連行されました。時計を見れば、すでに業務終了時刻である午後10時を過ぎています。これから実況見分を行って警察署で調書を巻くとなれば、明け方までかかることに違いなく、逮捕者である私も、今夜は家に帰れそうにありません。 (始発まで、どこで過ごそうかしら。ファミレスかネットカフェがあればいいけど) そんな思いの中、実況見分のために多目的トイレの扉を開くと、2つのカゴを載せたカートが寂しげに佇んでいました。全ての処理を終えたのは、午前4時。ありがたいことに刑事さんが自宅まで送ってくださり、無事に帰宅した次第です。 (文=澄江、監修=伊東ゆう) 前のページ1234 澄江(保安員) 万引きGメン(保安員)歴40年以上。スーパーで品出しのパートをしている時に、万引き犯を捕まえたことがきっかけで、この世界に。現在も週5日は現場に立っている。 記事一覧 最終更新:2020/12/12 16:00 Yahoo 万引きGメンは見た!/伊東ゆう 「メルカリちゃん」言葉の響きは可愛いけど、やってることはえげつない 関連記事 万引きGメンはなぜ「おばちゃんのやる仕事」なのか? 危険と隣り合わせの現場で、私が感じていること万引きGメン、オンナ詐欺師に初遭遇! ポテサラの「半額シール付きふた」を悪用、その “図々しい手口”とは?「セルフレジ万引き」増加中! 商品をスキャンせず持ち逃げ、バレると「機械のせい」……万引きGメンはどう出る!?万引きGメン困惑、急増する「カゴパク」の実態! ホームセンターで高額商品をカゴごと盗んだ男に、店長がブチ切れたワケ万引きGメンがつい反応する「エコバッグの持ち方がおかしな人」……デカいバッグで高級品を盗みまくる、居酒屋店主の呆れた手口 次の記事 『バチェ』黄さん、杉ちゃんへの本音 >