サイゾーウーマンコラム神林広恵「女性週刊誌ぶった斬り」芸能界の問題を指摘した「セブン」 コラム “噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第525回】 竹内結子さん追悼特集で、芸能人の環境変化と芸能界の問題を指摘する「女性セブン」 2020/10/06 21:00 神林広恵(ライター) 女性週刊誌ぶった斬り! 下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る! コロナ軽視のトランプ大統領が新型コロナウイルスに感染! 世界中を衝撃が駆け巡ったが、当初心配だったのは日本の政治家たち。おじいちゃんばかりだし、幹部で会食もしていたからクラスターが起こったらどうするのだ、と心配していたが今のところ大丈夫そう。マスク効果? 「女性セブン」10月15日号(小学館) 第525回(10/1〜10/29発売号より) 1位「竹内結子さん 早逝の実母と分裂家族」(「女性セブン」10月15日号) 2位「竹内結子さん5歳年下夫 中林大樹『天国の妻へ…』涙の決断『14歳長男も俺が守る!』」(「女性自身」10月20日号) 参照「竹内結子さん自殺…イモトアヤコが大号泣した『1通の手紙』『空白の7日間』」(「週刊女性」10月20日号) 3位「杉田水脈議員 厚顔! 口癖は『嘘つき!』懲りない肉声現場」(「女性自身」10月20日号) 芸能界で連鎖のように起こる自殺。そして竹内結子の自死も世間に大きな衝撃を与えた。女性週刊誌もすべてトップ特集は竹内結子というところからも、その衝撃の大きさがわかる。なかでも「女性セブン」は、関連記事合わせて10頁も割くという力の入れよう。内容もまた詳細だ。 幼少期の複雑な家庭環境、たとえば竹内の実母がガンを発症した前後、両親が離婚したこと、実母が亡くなった1年後に実父が3人の男の子を持つ女性と再婚したこと、また家族間のトラブルなど竹内の軌跡を丹念に追っている。 それだけでなく、特集PART2では同じく自殺した三浦春馬との絆や関係、PART3では多くの芸能人から慕われた竹内の実像などが記事化されている。だが、特筆すべきは追悼特集最後の「芸能界でいま本当に起きている残酷なこと」だろう。この記事は、芸能界の裏の事情や実像にスポットを当てることで、現在相次いでいる自殺との因果関係を浮き彫りにしようとしたからだ。 まず、コロナでのドラマの中止や延期問題。これは端役より主役級の俳優に精神的ダメージを与えたという。 「“この作品は延期、この作品は中止”という選択を迫られます。主役級の俳優にとっては“俳優の序列”が如実にわかるというシビアな状況です」(テレビ局の編成担当者のコメント) また有名俳優は、ドラマがないからといってバラエティへ安易に出るわけにもいかないとの事情も指摘される。さらに、コロナ以前からテレビ局の広告収入が激減し、そのためドラマの予算や俳優のギャラも減る傾向にあること。YouTubeの登場によってどんどん旬な“有名人”が出てはいなくなり、そんな状況で、たとえドラマや歌で大ヒットを飛ばしても、その後安泰という世界ではなくなったこと。不倫や薬物事件などのスキャンダルが発覚すれば簡単に活動自粛に追い込まれること。スポンサーもコンプライアンス意識が高まり、またSNSでの誹謗中傷など、芸能人を取り巻く環境は孤独で過酷なものとなっていると指摘されている。 もちろん、こうした芸能界事情と自殺との因果関係を断定することはできないし、その真相など他人がわかるものでもない。しかし、生い立ちやプライバシーばかりを書き立て“なぜ自殺したのか”とセンセーショナルに報じるだけではなく、こうした芸能界の問題を明らかにする切り口は“あり”だと思う。ワイドショーでは、竹内が常連だったというレストランの店主のコメントをさかんに流していたが、それよりよっぽど有意義だ。まあ、ワイドショーは“自分たちの問題”でもあるから、できるわけないだろうけど。 次のページ 「2人の子供たちを結子の分も育てていきたい」夫の吐露 12次のページ 楽天 ミス・シャーロック/Miss Sherlock 関連記事 山口達也と華原朋美に見る「依存症」の恐ろしさ――女性週刊誌が伝える“適切な支援”や治療の必要性皇室利用、報復人事、森友文書、Go Toイート……菅新首相の問題点を攻める「女性自身」安室奈美恵「2021年9月復帰」報道と木下優樹菜バッシングに見る、芸能マスコミの“不条理”嵐・櫻井翔、「年内結婚説」浮上で気になる結婚相手と“二股疑惑”のアノ女性山下智久とKAT-TUN・亀梨和也を擁護するため、未成年女性を責め立てる「女性セブン」