仁科友里「女のための有名人深読み週報」

花田優一、今度は歌手デビュー! 「肩書に興味ない」とのたまう彼に助言したいこと

2020/10/01 21:00
仁科友里(ライター)
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花田優一 Yuichi Hanada(@yuichihanada_official)がシェアした投稿

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の有名人>
「本職って言葉があまり好きじゃなくて……」花田優一
『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系、9月28日)

 多くの芸能人が番組によって、自身の“見せ方”を変えているように思う。

 例えば、『徹子の部屋』(テレビ朝日系)のように、司会者が日本のテレビ界の生き字引である黒柳徹子で、かつ主たる視聴者がある程度年配であることが予想される場合、タレントは礼儀正しく振る舞うほうが、視聴者に好感を持たれやすいだろう。逆に『アメトーーク!』(同)のように、視聴者層が若く、多くのゲストが一堂に会する番組の場合、礼儀正しくしているだけでは、自分の存在が光らない。ある程度はっちゃけるなど、目立つことは必要だろう。


 しかし、花田優一はどの番組に出る時も、“見せ方”を変えない。常に「出てやってる」という空気を醸し出しているように、私には感じられる。大物にしか許されない態度を自然と取ってしまうのは、花田の両親がそろって大物であることと無縁ではないだろう。

 平成の大横綱・貴乃花光司を父に、元フジテレビの人気女子アナウンサー・河野景子を母に持つ花田が、イタリア留学を経て、タレントでも俳優でもなく「靴職人」という仕事を選んだと世間に知れ渡ったとき、「ほかの二世のようにチャラチャラしていない」「一つの道を究めたいというあたり、相撲道に邁進したお父さんに似ている」などと、好感を持った人も多かったのではないか。

 しかし、次第に雲行きが怪しくなってくる。ニュースサイト「日刊ゲンダイDIGITAL」が、花田と顧客との間のトラブルを報道。花田の靴は最低でも一足20万円以上する高価なものだが、前払いで注文しても納期が守られないことがあるとのこと。催促の電話やメールをしても返事がないので、所属事務所に電話して返金してもらった人もいるそうだ。

 また「女性自身」(光文社)は、イタリアのフィレンツェに飛んで、花田の“師匠”を取材するが、彼は、

「ユウイチは私の弟子とは言えない。教師と生徒の関係だよ」
「2年や3年の修行だけで一人前になれると思うか? それは個人次第だから一概に何年修業が必要とはいえないよ。ユウイチは熱心に勉強していたが、まあ裁縫の技術に関してはもっと経験を積んだほうがいいと思う」


と花田との師弟関係を否定、職人としての腕に関しても疑問を投げかけるようなコメントを残した。

 これらの報道に加え、花田が頻繁にテレビに出ていることもマイナスイメージを加速させたようだ。ネット上でも「テレビに出ていないで靴作れ」という意見が見られるようになった。その時点で、靴の納品が遅れていることや、師匠だと言っていた人物が実際はただの先生だったことを、素直に謝ってしまえばよかったのだろうしかし、『ダウンタウンなう』(フジテレビ系)で、司会のダウンタウン・松本人志に「ちょっと羽賀研二に似ている」と言われたように、花田は多弁な割に、肝心なことから逃げるような言い方をするので、さらに世間に不誠実な印象を与えてしまう。『バイキング』(フジテレビ系)で、靴作りへのこだわりを語る花田に、おぎやはぎ・矢作兼が「うるせぇから10年靴作れ」と指摘したこともあったが、「論より証拠」で、御託を並べるより、腕を磨いていい靴を作れと言いたかったのではないか。

夢でなく、使命で生きる。