サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「暮らしを楽しむ」主婦は危険をはらむ? カルチャー [女性誌速攻レビュー]「VERY」10月号 「VERY」が警笛、コロナ禍の「ていねいな暮らし」ブームのリスク! 「日々を工夫して楽しむ」主婦は危険を孕む? 2020/09/22 18:00 中崎亜衣(ライター) 女性誌速攻レビュー 受け流せばいいっていうけれど 続いて「ママになったら『受け流し力』」。いわゆる「スルー」ですね。人それぞれ考えは違って当たり前ですが、コロナ禍も相まって、価値観の違うママ友や親、同僚にモヤモヤ、イライラした時の「受け流し力」を専門家がレクチャーしています。 公認心理士の岩谷由紀氏によると、モヤモヤの根底には「自分が相手にコントロールされることへの違和感」があるそうで、相手の気持ちは受け止めつつも「相手の気持ちと自分の気持ちを分けること」「自分の心の内に不安を溜め込まない工夫が大切」とのこと。臨床心理士の諸富祥彦氏も、受け流すとは「執着しない」ということで、好かれたい、認められたという執着を手放すトレーニングを紹介しています(相手の目を見ながら、心の中で「この人にどう思われてもかまわない」と何回も唱える)。 うーん、でもねぇ、それって結局「気にするな」って言われているように感じてしまうんですよね。読者が知りたいのってむしろ、それができない時(=受け流し力が発揮できない時)にどうすればいいの? ではないでしょうか。自分のモヤモヤを受け止めてくれる相手が近くにいない時とか、受け流すことに納得のいかなさを感じる時とか……。 それに、「どう思われてもかまわない」ような相手にモヤモヤさせられること自体、だるくないですか? 保育園のママ同士ってちょっとそういうところがあるかもしれません。仲が良いわけではないし、個人としては「どう思われてもかまわない」つもりでも、子ども同士は一緒に帰りたがるし遊びたがる。つかず離れずの関係を維持すればいいですが……。 次のページ 「風間くん」より、「カツオ」や「まる子」を推奨 前のページ123次のページ 楽天 バッグinサイズVERY(ヴェリィ) 2020年 10月号 [雑誌] 関連記事 令和の時代、“女らしさ”は誰のため? 「VERY」の掲げる「ママこそリボン」「ママこそ女っぽい」に萎える「VERY」子育てに「信念」持つな、英才教育は「子どもを苦しめる」!? 令和の“子育て”論に衝撃「VERY」出産と女性へのメッセージを台無しにする、「ママになれた瞬間」企画の息苦しさ「VERY」教育虐待・不妊を語るウラで、カバーモデル・矢野未希子の“いい妻”連載がツラすぎる!子育ては「観察」「トライ&エラー」!?「VERY」が、意識の高い“理系ママ”を取り上げるワケ