人気トーク番組に再登場

キアヌ・リーブス、「もしも……」話に『マトリックス』と『ジョン・ウィック』ファンが熱狂したワケ

2020/08/31 18:08
堀川樹里(ライター)
まったく偉ぶらない大スターとして人気のキアヌ

 昨年5月、深夜トーク番組で司会者から「人は死んだらどうなる?」と聞かれ、寂しげな瞳で「我々を愛してくれる残された人たちが、我々に会いたいなぁと悲しみ、恋しがることは知っているよ」と返し、人々の涙を誘ったキアヌ・リーブス(55)。

 1993年10月に当時まだ23歳だった親友のリヴァー・フェニックスを薬物の過剰摂取で亡くし、7年後には恋人だったジェニファー・サイムが妊娠した赤ん坊を死産。そのジェニファーも2001年4月に自損事故で他界するなど、愛する人を立て続けに亡くしている、キアヌのあまりにも深い答えに、司会者のスティーヴン・コルベアは絶句。バツが悪そうな、また感動したような表情を浮かべていたが、ネットでは「キアヌの名言を引き出してくれた! 感謝!」という声が多く上がった。

 そんなスティーヴンが司会を務める人気深夜トーク番組『ザ・レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』に、再びキアヌが出演。またもや感動的なトークが展開されたと大きな話題になっているのだ。

 現地時間25日夜、映画『ビルとテッドの大冒険』シリーズ第3弾『Bill & Ted Face The Music』のプロモーションのためドイツのベルリンからリモート出演したキアヌは、カリフォルニアからリモート出演した同作共演者のアレックス・ウィンターと息の合ったリアクションを披露。

 インタビューの最後には、スティーヴンからの「ベルリンでは『マトリックス 4』を撮影しているんだよね? ネオとジョン・ウィックが戦ったら、どちらが勝つかな?」と質問に、「オー! メン!」と大袈裟に反応した。


 “この世はコンピューターによって作られた仮想現実”だという設定の大ヒットSF映画シリーズ『マトリックス』で演じたネオと、“最強の愛犬家”としても知られる伝説的殺し屋が主人公の壮絶アクション映画『ジョン・ウィック』で演じたジョンが戦ったら……というこの質問をキアヌはおもしろがったものの、「いやいや。2人は、けんかなんてしないよ」と回答。

 「うっかり愛犬を殺されてしまったら?」と食い下がるスティーヴンに、「オー! ノー! ネオが運転する車の前に犬が飛び出して、うっかり事故死させちゃったらって? ジョンは大激怒するだろうしって?」と楽しそうに返した。

 「そうだよ! でも仮想現実の世界だから、リアルな犬じゃない。ジョン・ウィックはそのことを知らない」と言われたキアヌは、「そうか!(ネオである)自分が犬を生き返らせて、ジョンは『一体なにが起きているんだ!?』って、頭抱えちゃうって感じで?」とノリノリ。

 そして、腕を組み「ノー! 彼らは戦わないよ」と再度断言。優しい笑顔を浮かべながら、「でも、ジョン・ウィックがトーマス・アンダーソン(ネオ)を助けることになるかもしれない。一緒に現実の世界で戦うことで、彼を助けるんだ。もしかしたら、マシーンを倒すことができるかもしれないよ」と『マトリックス』『ジョン・ウィック』両方の作品のファンを喜ばす回答をした。

 2人のやりとりをニコニコしながら聞いていたアレックスは、大の仲良しだというキアヌのこの答えにうなずき、スティーヴンも「どちらの(登場人物の)世界においても規範的な回答だね」と深くうなずいた。


 この絶妙な回答に、ネット上は「完璧!」「ハリウッドで一番いい人だとされるキアヌならではの回答!」「ネオもジョン・ウィックも、もっと好きになった。映画も見たくなった」などと称賛する声が続出。世界的な大スターなのに偉ぶることなく、謙虚で、誰もからも好かれるキアヌらしい答えだったと話題騒然となった。

 『Bill & Ted Face The Music』は、中年になっても売れないバンドマンの2人が、世界を救うためにタイムマシンに乗って未来の自分たちから超いけてるロックな曲を盗むというコミカルなストーリー。第1弾、第2弾同様、音楽が重要な鍵を握る作品となっている。

 米「FOXニュース」のインタビューで、キアヌは「自分にとって“音楽”とは最高な時を一緒に祝ってくれるもの。そして、最悪の時を乗り切るのを手助けしてくれるもの」だと発言。ロンリー・キアヌを彷彿させるキュンとなる言葉だったが、昨年11月にガールフレンドの存在がオープンになったことから、ネット上では「寂しさや悲しみだけでなく、幸せな感情も伝わってくる」「ステディな恋人がいるからこそ、だね」と祝福する声も上がっている。

 『Bill & Ted Face The Music』は現地時間28日、ビデオ・オン・デマンド(VOD)配信が開始されており、全米劇場公開は9月1日となっている。また、現在ベルリンで撮影中の『マトリックス 4』は2022年4月1日に全米公開される予定である。

堀川樹里(ライター)

堀川樹里(ライター)

6歳で『空飛ぶ鉄腕美女ワンダーウーマン』にハマった筋金入りの海外ドラマ・ジャンキー。現在、フリーランスライターとして海外ドラマを中心に海外エンターテイメントに関する記事を公式サイトや雑誌等で執筆、翻訳。海外在住歴25年以上。

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最終更新:2020/08/31 18:08
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