「ジェラピケ」で5.5万円分を爆買いして気づいた、“恐ろしいこと”――お得な購入法を、買い物狂いが伝授！

――2年で1,300万円以上溶かし、現在借金は●00万円の“買い物狂い”のライターが、苦しくも楽しい「散財」の日々を綴ります。

　私はきれいめファッションが大好きだ!!!!　可愛い服を着ているとテンションが上がるし、仕事もはかどります。「ふふ……私イケてるわ！」と思いながら仕事をするのと、「ひどい格好だなあ……」と思いながら仕事をするのでは、雲泥の差があると思うのです。

　しかし、問題がひとつ……。それは、私の場合、「毎日どこにもでかける必要性がない」ということ……。

　フリーライターという職業は、パソコンさえあればどこでもできるので、本来、家の中で毛玉だらけの服を着てハナクソをほじっていたところで全く問題がありません。むしろ、外に出かけない分、お金を使わないので、経済的なくらい……。そう、私は「テンション上げながら仕事をしたい」という理由だけで毎日スタバに通って仕事をしていたのです。

　そんなある日、なにげなく財布を見てみると……。

「な、な、なんじゃこりゃああああ!!!!　3,000円しかねえじゃねえかよおおお!!!!」

　という事態が発生しました。私の中では、3万円くらいはある気持ちでいたのですが、毎日スタバで飲み物と軽食を注文し、帰りにラーメン屋に寄って帰るという生活をしていたため、1日軽く2,000円ものお金が飛んでいたのです。1日2,000円ってことは、30日で6万円だよ……、た、高すぎる……!!

　とはいえ、家着は数年前に買ったデロンデロンの灰色スウェットのみ。こんな服で仕事したってテンションなんて1ミリも上がりません。一体、どうしたらいい？　月に6万円も「テンション上げ代」に使うなんてバカくさい。家の中を掃除して、スタバのコーヒー豆でも買ってみる？　そして家で高い服を着てテンションを持続させる……？

　考えた揚げ句、家で外出着を着てジュエリーを着けて仕事をしてみたのですが、全然落ちつかないし、誰に見せるわけでもないのに4万のパンツを履いて、シミでもつけたらどうするのよ……と悶々としてしまい、すぐにぼろぼろのスウェットに着替えてしまいました。

　やっぱり、家の中でテンション上げるなんてムリなのか……、そう諦めかけたその時……。

「ジェラートピケ」

　私の古い古い記憶の奥底から、その言葉がひゅるりと出てきました。

　ジェラピケ……？　それは昔々、私がまだ大学生だったころ、「彼氏と家でまったりするときは、可愛い部屋着で過ごそう」みたいな雑誌の特集で見つけたブランド。

　パステルカラーでふわふわしていて、肌触りが柔らかい。それがジェラピケのパジャマやTシャツ。ジェラピケを着る女＝女子力のカタマリ。だけど、とんでもなく高いから、着るのは勝負時のみ。というのが私のぼや～んとしたジェラピケに対するイメージでした。

　そうか……、ジェラピケの部屋着なら、テンションを高く維持できるかも。でも、高いんだよなあ？　1着2万とかすんのかな？　上下で4万とか……？　とりあえず、デザインを見るだけ見るか……。

　そう思った私は、ジェラートピケのオンラインショップを覗いてみました。

「ン……？　Tシャツ4,000円……？」

　え。やっす。やっすくない!?!?!?　しかも、綿100％!?!?!?　洗えるじゃん!!!!　トップスなら2～3万円、パンツなら3～6万くらいのお洋服をカードローンで買っているあたくし。もはや、1万円以下はめちゃくちゃ安く感じるという禁断症状が起こっていました。

「やっす!!!!!!　これならいくらでも買えるわーーー!!!!!!」

　年末大セールに突っ込むおばちゃんのごとく、私は鼻息荒く「可愛い」という基準だけでポンポンカートにアイテムを突っ込んでいきました。

　ひゃっほー!!　これもこれも、1万円以下!!　全部いただくわ!!!!　値段なんて見なくていいわよ、オーッホッホッホ!!!!　あたいには魔法のカード（クレジットカード）があるんじゃい!!!!　モデルさんが着ていたサクラ柄のロングドレス、ロングパンツ3枚、パーカーにカーディガンに、タンクトップにTシャツに……。計9点の商品をカートに突っ込み、最後に値段を確認すると……

「え。5万5,880円……？」

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