反骨精神ではなさそう

ビヨンセ&ジェイ・Z、スーパーボウルの「国歌斉唱」で大炎上! 「軽蔑する」と批判噴出

2020/02/05 18:22
堀川樹里(ライター)
ビヨンセ&ジェイ・Z、スーパーボウルの「国歌斉唱」で大炎上! 「軽蔑する」と批判噴出の画像1
着席うんぬんより、金優先のジェイに不信感募るわ

 現地時間2月2日にフロリダ州マイアミで開催された、米NFL(ナショナル・フットボール・リーグ)の王者決定戦「第54回スーパーボウル」。今回のハーフタイムショーは、コロンビア出身の歌手シャキーラとラテン系アメリカ人歌手の中で最も成功しているジェニファー・ロペスが、踊りまくりながら熱唱。片面がジェニファーの両親の出身国プエルトリコ、もう片面がアメリカの巨大な国旗を掲げたり、子どもたちが光で作られた檻の中に入るパフォーマンスをしたことで、「不法入国した移民の親子分離など、アメリカの移民政策に対して問題提起したものだ」と論議を呼んだ。彼女たちのど迫力パフォーマンスは絶賛されたものの、演出に関しては「スポーツの祭典なのに政治色が強い」「余計な色をつけすぎた感じ」と、微妙な反応も少なくない。

 今回のスーパーボウルでは、キックオフ前に国歌斉唱を務めたのも、ラテン系アメリカ人歌手のデミ・ロヴァート。アメリカ人にとって、国歌や国旗(星条旗)は特別なもの。プロスポーツリーグでは試合前に国歌が演奏/斉唱されるのが通例で、観客のほとんどが起立し、手を胸に手を当てたりして敬意を示す。スーパーボウルの国歌斉唱は、海外に駐留する兵士が直立不動で聞き入る姿が紹介されたり、最後にアメリカ空軍のアクロバティックチーム「サンダーバーズ」がスタジアムの上空を通過する演出が施されることも多く、国民の愛国心を最大限に鼓舞するシーンともいわれている。

 デミの国歌斉唱時もスタジアム中の人がほとんど起立。歌詞を口ずさんだり、その見事な歌声に聞き入ったりしていた。そんな中、米ニュースサイト「TMZ」が、ビヨンセ、夫のジェイ・Z、長女ブルー・アイビーの3人が、VIP席に着席しながら無言で国歌斉唱を聞く動画を公開した。

 3人が着席していたのは、フィールドがよく見え、なおかつ一定のプライバシーが守られている特等席。サングラスをかけたビヨンセは、声量豊かなデミの歌声に合わせて左右に小さく体を揺らしているが、ジェイは周囲を見回すなど聞き流しているように見える。ブルー・アイビーはいつものように行儀よく座り、微動だにせず前を見つめている。その横にはボディガードとみられる男性が立っており、周りの人たちもほとんどが起立しているため、座っている3人はかなり目立つ。

 アメリカ社会に強い影響力を持つビヨンセとジェイ夫婦が、近くに娘もいるのに国歌斉唱時に着席していることに、ネット上では非難する声が続出。「TMZ」には7,000を超えるコメント、米「FOX News」には1万2,000を超えるコメントが書き込まれ、たちまち大炎上した。

尋常小学『国史』が教えた愛国心
アメリカの愛国心、日本と別方向にタチが悪い
アクセスランキング