サイゾーウーマン美容・健康インフルエンザ予防に「紅茶」はウソ!? 美容・健康 インタビュー インフルエンザ予防に「紅茶」は真っ赤なウソ!? 「予防接種が一番」と感染症の医師語る 2019/11/23 16:00 サイゾーウーマン編集部(@cyzowoman) 健康インフルエンザ 「手洗い」「うがい」「マスク」も意味がない? ――ちなみに、食品以外にも、インフルエンザ予防として推奨されているさまざまなものがあります。例えば、体を温かくすること。ただ、これも結局、「それによって免疫力が上がる」と言われているのですが……。 岩田 人間の体温は一定の範囲に調整されていて、極端に体温が上がったり下がったりしないようになっています。しかし、例えば冬の海に長時間浸かっていたりした場合、極端に体温が下がり、免疫力も下がって、病気にかかりやすい状態になることはわかっています。ただそういう方は、救急車で運ばれてくるような状況の人であり、日常生活を送っている人が、一定の範囲内で、体温を少し上げたところで、何かあるのか……というのは、その人の基礎体温にもよりますし、一概には言えないこと。「体を温めれば、インフルエンザを予防できる」というのは、真っ赤なウソと言えます。 ――そのほかに、先生がよく見聞きする「インフルエンザ予防」で、「効果があまり望めない」と感じるものはありますか。 岩田 「手洗い」「うがい」「マスク」は、インフルエンザ予防にほとんど役に立たないでしょうね。感染症の予防で一番大事なのは、感染経路を遮断すること。病原体がやって来る場所をブロックするのです。例えば、性感染症は、感染経路がセックスなので、コンドームで予防しますよね。とてもシンプルな話なのです。 インフルエンザは、持つ人の咳やくしゃみなどによって、ウイルスが口や鼻に入ってきて、感染する。手から感染することもありますが、めったにないので、手洗いは予防としてあまり意味がない。また、ウイルスは鼻の奥に定着し、のどだけにウイルスがいることはないので、うがいも有効とは言えません。それに、一度体内に入ってしまったら、すぐにのどの奥に進んでいくので、うがいをしたところで、焼け石に水なのです。 そして、マスクについても、鼻の横やあごの下にすき間がたくさんあるので、ウイルスをブロックできていません。よく花粉やウイルスなどを99.9%ブロックする、などと喧伝するマスクが売られていますが、あれも全然ブロックしていない。実験室において、使用されている布そのものは99.9%花粉やウイルスを遮断したかもしれませんが、実際には、すき間から入ってきてしまいます。じゃあ、すき間を全て塞ごうとすると、今度は息ができなくなります。なので、基本的に、予防のためにマスクをすることには、何の意味もないのです。むしろマスクは、病気になった人が、自分の咳やくしゃみを広げないためにするためのものと言えるでしょう。 次のページ なぜ人は、真偽不明の健康法に魅せられるのか? 前のページ1234次のページ セブンネット インフルエンザ なぜ毎年流行するのか 関連記事 グルタチオン配合の「白玉点滴」「美白サプリ」はニセ医学? 医師に聞く「証拠はほぼない」恐るべき実態豆乳を飲むと「生理痛軽減」「ダイエット効果あり」!? ネットのうわさを婦人科医がジャッジバファリン、イブ、ロキソニン……市販の解熱鎮痛剤、間違った「自己流の服用法」を医師が斬る!「アルコール依存症」は女性のほうが発症しやすい! その社会的背景と対策を医師に聞いた薬物依存者の「見た目激変」は嘘八百!? 医師が「薬物タレントの外見変化」真相を明かす