関ジャニ∞・大倉忠義、ジャニーズSNSで「偶像性薄れる」と懸念――ファンから共感続出
11月3日にCDデビュー20周年の節目を迎えた嵐が、5つのSNS公式アカウントを一斉に“解禁”し、大きな話題になっている。嵐は、10月にも動画配信サイト・Youtubeに公式チャンネルを立ち上げてファンを喜ばせたが、今回はTwitter、Facebook、インスタグラム、ショートムービーアプリ・TikTok、中国版TwitterのWeiboアカウントを開設。今後の展開に注目が集まっている。
これまで「肖像権保護」の観点などから、ネット上での画像や動画の公開に消極的だったジャニーズ事務所。しかし、昨年3月にYouTubeの「ジャニーズJr.チャンネル」がスタートしたほか、今年5月には山下智久がジャニーズ史上初の公式インスタグラムアカウントを取得。同8月にもジャニーズJr.のSixTONES、Travis Japanのアカウントが誕生し、weiboは山下、木村拓哉、Jr.のSnow Manが取り組んでいる。また、6月に4人組ユニット・ふぉ~ゆ~が、ジャニーズ所属グループで初めてLINEの公式アカウントを開設しており、ネットやSNS進出が相次いでいる。
嵐は2020年末での活動休止が決まっているだけに、11月3日に行われた会見ではメンバーの松本潤が「僕らは期限が決まっている。だからこそできるチャレンジもある」と、SNS始動についてコメント。嵐ファンからは「SNSで嵐とつながることができてうれしい!」「ジャニーズのSNSは反対派だったけど、いざ始まると楽しくてしょうがない! 嵐、ありがとう!」と、歓喜の声が続出している。
とはいえ、一部ジャニーズファンの間では「ジャニーズは手の届かない場所にいてほしい派。チャレンジなんて理由つけられても納得いかない」「ジャニーズのSNSをやらないスタンスは、時代に染まってなくてかっこよかったんだけど……」「嵐みたいなスゴいアイドルは、ずっとレアな存在でいてほしい」「アイドルは安売りしなくていいし、近くなりすぎるといろいろ歪みが生じる」と、批判的な声も少なくない。
こうしてさまざまな反応が出る中、関ジャニ∞・大倉忠義が偶然にもラジオ番組でSNSにまつわる持論を展開した。ライブ配信サービス・SHOWROOMを手掛ける前田裕二社長がパーソナリティを務めた『前田裕二のオールナイトニッポン』(ニッポン放送、11月4日深夜放送)にゲスト出演し、昨年から携わっている関西ジャニーズJr.のコンサートの演出・構成について語ったのだ。
「プロデュースでいうと、ジャニーズの場合はたぶんファンの人が考えることが一番のものだと思うんですよね。一番のプロデューサーになれると思うんですけど。一番はたぶん、“自分がファンになること”だと思うんですよ。関西Jr.をなんかするってなるんだったら、自分が一番たぶん好きでいなきゃいけないし……っていうのが前提であるとして」
と、後輩の面倒を見る上で相手に愛を持って接することが重要だと説明。このほか、ファンとの距離感について、
「あまりにも僕たちの裏側を見せすぎるのもよくないな、というのもあって。今や全部、身近になりすぎて。SNSがあることにより。(ファンとの距離が)近いことによって、うーん……。いいんですけど、身近な存在になることは。ただ、銀幕時代ですね。映画の時とかっていうのが全てだった時っていうのは、もう国民がほぼほぼ映画館に行って銀幕スターっていうのが現れたっていうのがあって。で、テレビっていう中に夢を見て。っていう時の偶像性が、まぁ薄れてるなっていうのは思うんですけど」
と、言葉を選びながらも熱弁。さらには「全てに関して、はやりに乗ってやっていいもんじゃないなと思って。やっぱ目的がないと、変な“大多数の1”になるっていうのは、よくないなと思うので。何か目的があって(SNSを)やってるならいいですけど」などと、SNSに関する大倉なりの考えを語った。直接的に嵐の話題に触れたわけではないが、最近のジャニーズの動きに対して、タレント・プロデューサー目線で思うところがあったのかもしれない。
一方で、自分たちの時代と、今のJr.の異なる点を問われた大倉は「違った部分って、ほぼないんですけど、でもSNSを使いこなしてるとことか」と切り出し、後輩はエゴサーチ(自分の名前を検索すること)などを「普通」にしていると暴露。
「『こういう反応があったんですけど、大倉くんどう思いますか?』みたいなことも言われますし。それは新しいなと思いますね。(中略)僕らで言うと、2ちゃんねる(掲示板の現5ちゃんねる)ですよね、きっと。見てた時もありますけど。でも結構、辛らつな意見が多かったりとか、その“はけ口”みたいになってるところはあったんで。強い感じがスゴくしてたんですよね。(SNSは)それがマイルドになってるからっていうのもあるんですけど。でも、それを見すぎてて、逆にメンタル的にダメージを受けてるなっていう子もいるんで」
と、SNSがタレントに及ぼす弊害に言及。うまくSNSと付き合える場合は問題ないものの、「心配になる子は『ちょっと見るのやめたら』っていう感じ」はあると話した。
こうした大倉の言葉に、ジャニーズファンからは「裏側は見たくない派だから、大倉さんの考えに安心した」「手が届かない偶像性があるからこそ、あこがれ続けられるし、お金を払って追いかけたい。大倉くんは信頼できる」「偶像性とかの話も納得だし、大倉プロデューサーの考えは共感できることが多い」「ジャニーズは写真とかSNSに厳しくして、偶像性があったからこそトップに上り詰めた感じがある。そこまで規制をゆるくしないでほしいと思ってたから共感」「大倉くんが『ある程度の距離感で偶像性を……』という考えを持っていることを知れてうれしかった」と、理解を示す声が多数見受けられた。
嵐のSNS解禁が行われたタイミングとあり、ジャニーズとSNSの関係に考えを巡らせる人も多かった様子だが、今後はタレント自身がSNSで何かのトラブルに巻き込まれぬよう、スタッフのサポートに期待したいものだ。