ジャニーズ御用媒体「女性自身」がまるで“ジャニー喜多川追悼”のように掲載した記事
下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
吉本興業“詐欺グループ闇営業問題”でノーギャラだと主張していた雨上がり決死隊・宮迫博之などに金銭が渡っていたことが発覚、ワタナベテンターテインメントの芸人を含め13人が謹慎処分となった。しかし、これを報じるワイドショーは、なぜか宮迫らに同情的で復帰時期なんかも話題にしている。しかもギャラについて嘘をついていたのに、相変わらず「反社会的勢力の会だとは知らなかった」との言い訳にほとんど疑問も呈さない。内輪擁護か吉本興業への忖度か。
第464回(6/20〜6/25発売号より)
1位「ジャニー喜多川社長 本誌に語っていた『アイドル育成57年の信念』『夢の続きはタッキーに託す!』(「女性自身」7月9日号)
2位「天海祐希 『打ち上げは2日連続』キントリ“鉄の絆”現場撮」(「女性自身」7月9日号)
「吉高由里子 『定時どころか午前4時!』“残業”宴会撮」(「女性自身」7月9日号)
「佐藤建と高橋一生が歌舞伎町で!映画『るろうに剣心』禁断のネタバレ撮」(「女性セブン」7月4日号)
「朝までハジケた打ち上げパーティー目撃撮」(「週刊女性」7月9日号)
3位「田村正和 独占真相告白 俳優引退後の『隠遁生活』『心臓の手術も…もう静かに死にたい』(「女性自身」7月9日号)
なんだこの記事、この特集は。「女性自身」に掲載されている滝沢秀明とジャニー喜多川に関する記事。冒頭は8月8日に行われるジャニーズJr.の東京ドーム公演のことが紹介され、いかにタッキーがジャニーさんを慕い、その意思を継ぐべく奔走しているかが描かれる。しかも昨年の「週刊新潮」(新潮社)に掲載されたタッキーのインタビューを多数引用して。そして話は突如、ジャニーさんの生い立ちやこれまでの芸能界での功績を称える、ショービジネス界でのサクセスストーリーになるのだ。
いわく1931年にLAに生まれ、一時日本に滞在したが、その後アメリカでショービジネスの世界に魅せられ、62年に「ジャニーズ」をデビューさせた。以降、多くのアイドルを育てた――。
なんだかまるで追悼記事のよう。ああ、あれか。6月18日の午後、芸能マスコミに衝撃情報が駆け巡った。それは、ジャニーさんが渋谷の自宅マンションから病院へ緊急搬送されたという情報だ。さらにタッキーや東山紀之らが続々と病院へ集結しているとの情報など、ジャニーさんの重篤説が囁かれていく。そして病院前にはマスコミも結集。しかし東京スポーツや「週刊文春」WEBなど一部のマスコミやニュースサイトがこれを報じただけで、もちろんワイドショーや御用マスコミはこれを報じることはなかった。なんでも事務所から箝口令も敷かれていたらしい。
でもって「自身」記事だ。ジャニーさん緊急入院でスワッとなり、取り急ぎXデー原稿を用意した。しかし箝口令が敷かれているし、その後の情報もない。だが、原稿を用意しちゃったし、大幅に紙面を割くつもりだったから、ページを埋めたい。そして、どうにかこうにかタッキーの話と結びつけて掲載しちゃった。そんなところか。実際、「自身」にはジャニーさんの入院情報は一切書かれていないしね。
そんでもってタイトルにぶち上げた“ジャニーさんが本誌(「自身」)に語っていた信念”だが、これはなんと27年も前のジャニーさんインタビューの言葉を引っ張りだしてきたもの。これも、準備しちゃったんだろうね。ジャニーさん緊急入院情報を書けないジャニーズ御用媒体「自身」による苦肉の記事か(笑)。