女のための有名人深読み週報

Mattが美容家として成功しそうなワケ――叶姉妹、IKKOに通じる才能と「嫉妬買わない」戦略

2019/06/13 21:00
仁科友里
 
 
 
 
 
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羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます

<今回の有名人>
「お金のことは話しちゃいけないって、お父さんに言われてる」Matt
『ダウンタウンDX』(日本テレビ系、5月30日)

 美のエキスパートである美容家。美に詳しいことは当然だが、美容家として名をなしていくには、インパクトと滑稽さに似た「面白さ」が必要になってくるのではないだろうか。


 例えば、「25ans」(ハースト婦人画報社)の読者モデルから、世に出た叶姉妹。大きなバストとヒップという肉感的なボディーは、好き嫌いはあろうものの、インパクトがものすごかったことは間違いない。美肌のためにすっぽんを丸ごと1匹食べるという美容法は、どこかコミカルで注目を集めた。

 美容家・IKKOも同様である。ヘアメイクとしての実力は折り紙付きで、檀ふみ、余貴美子、相田翔子など女優陣から絶大な信頼を誇っているIKKOだが、美容家としてブレークするきっかけとなったのは、2006年に始まった『おネエMANS』(日本テレビ系)で、インパクトのあるキャラがウケたからだろう。

 今でこそLGBTの人たちを毎日テレビで見かけるが、当時はそういう時代ではなく、目新しさがあった。LGBTの人たちが押し付けられる偏見として、「女性より女性らしい」とか「芸術的な才能にあふれている」というものがあるが(性格や才能は個人の資質なので、性別に関係ない)、ヘアメイクとして高い技術力を誇り、超きれい好きで料理上手なIKKOは、偶然にも、このステレオタイプのおネエ像とマッチして(もしくはIKKO自身がマッチさせて)、人気を博していく。数年前、『そうだ旅(どっか)に行こう。』(テレビ東京系)に出演したIKKOに対し、共演の土田晃之が「このおじさんのどこがいいの?」とその人気を不思議がっていたが、女性にとって問題なのは性別ではなく、腕前やキャラだからではないだろうか。

 IKKOはタレント業と美容家を両立して、今も高い人気を誇っているが、IKKOとは違うアプローチで人気美容家のポジションに立てるような気がするのは、元読売巨人軍・桑田真澄氏の次男で、タレントのMattだと私は思う。

IKKOの字語りエッセイ道