カルチャー
[女性誌速攻レビュー]「Seventeen」6月号

永野芽郁は高級ブランドアピール、日向坂46は“非モテ”設定!? 読者の共感に乏しい「Seventeen」

2019/05/18 14:00
藤本なつき
「Seventeen」2019年6月号(集英社)

 「Seventeen」(集英社)6月号は、「JK的ビューティー元年とーらい!!」と銘打って、メイクやヘアアレンジが特集されています。ちなみに5月号は「進学KAWAII元年楽しすぎ!」というテーマだったので、2019年の「Seventeen」(以下ST)には、さまざまな“元年”が訪れているようです。6月号の表紙を飾るのは、お茶の間でもすっかりおなじみになった、女優・永野芽郁。今月号でST専属モデルを卒業とのことで、巻頭で大々的な特集が組まれています。朝ドラ女優の爽やかさが目にまぶしすぎますが、早速中身見ていきましょう!

<トピックス>
◎みんな、ありがとう(ハート)大好き(ハート)永野芽郁卒業します!
◎全身\4,999以下で願望実現着まわし14DAYS
◎恋のきっかけにも追い込みにも使える(ハート)インスタストーリーのモテクがヤバい!!

読者を無視! “女優”永野芽郁の金銭感覚

 巻頭特集は「みんな、ありがとう(ハート)大好き(ハート)永野芽郁卒業します」と銘打って、3年間STモデル務めた永野の新しい門出を14ページにわたり祝福しています。ST出身のモデルといえば、現在放送中のNHK朝ドラ『なつぞら』で主演を務める広瀬すずや、その姉の広瀬アリス、演技が酷評されるものの“抜群のかわいさ”で乗り切る本田翼、ほかにもDAIGOを使いこなす北川景子、木村カエラに鈴木えみ、榮倉奈々など、そうそうたるメンバーがいます。朝ドラ『半分、青い。』で主演を張るなど、すでに女優として知名度が高い永野がOGの仲間入りするわけですから、STモデルの層の厚さを感じざるを得ません。

 冒頭の4ページでは、永野が読者からの質問に回答。しかし、その内容は、日課やハマっていることなど、オーソドックスなものばかりで、「卒業」という企画の割に、薄~い内容です。そんな中、「心の支えは?」という読者からの問いに、「自分」と答える永野。その理由は「心を成立させているのは自分で、その『自分』を支えてくれるのがまわりの人」とのこと。さすが朝ドラ女優! 強い! と“一瞬”思いましたが、結局のところ「心の支え」=「まわりの人」と解釈できるのでは?

 また、「買い物に行く場所は?」という質問に「伊勢丹新宿と六本木エストネーション」と答えています。先日、ウェブサイト「FRIDAYデジタル」でも、エストネーションで買い物する姿をスクープされていましたが、読者層である女子高生たちを完全に無視して、「ニュー・ラグジュアリーストア」と呼ばれる同所を回答するとは、さすが“売れっ子女優”といったところでしょうか。紹介される永野の私服は、Maison Margielaのデニムに、Acne Studiosのトップス、Theoryのベストなど、10代に手が届きそうにない高価な商品ばかり……。国民的女優が私服に何を着ようとかまいませんが、もう少しST読者も参考にできるコーディネートを選べばいいのに……と思ってしまいました。高級なお召し物ばかりをアピールされたら、GUなどの低価格帯でおしゃれな着まわし企画を組んでいる編集部が泣いちゃいますよ!

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