フジ・山崎夕貴アナは「バラエティー向きの妻」――視聴者ウケを呼ぶ“2つの顔”とは?
しかし、こういう「いい話」というのは、実はすぐに飽きてしまうというか、バラエティー的に盛り上がらないという欠点もある。それを知っているのか、それとも素なのか、山崎アナがそうそうに「夫への文句」を『ノンストップ』で披露した。
現在、『とくダネ!』(同)に出演中の山崎アナは、朝が早い。山崎アナは『とんねるずのみなさんのおかげでした』(同)で料理が苦手であることを明かしており、そんな山崎アナのために、料理が得意なおばたが、朝ごはんとしておにぎりを握るのがお決まりになっていたという。そのおにぎりも、「オムライスおにぎり(チキンライスを卵で包む)」といった具合に、手の込んだもの。しかし、今年になっておにぎりを握ってくれたのは、一回だけ。「これが結婚なんだ」と山崎アナはがっかりしたそうだ。
愛されていると言ったり、夫への不満を言ったり、矛盾していると思われるかもしれないが、山崎アナの不満は、愛情うんぬんの話ではなく、料理は得意な方が担当するはずだったのに……といった「家事の分担」についてなので矛盾は生じないだろう。
山崎アナの愛されアピールは、若い女性を中心とした独身女性に受けるだろうし、家事の分担に関する嘆きは、夫の行動に不満を感じたことのある既婚者にとって、「あるある」「そんなもんよね」と共感できるものだろう。つまり、愛されアピールと不満を言うことで、山崎アナの支持層は、より広くなっていくと言えるのだ。2つのジャンルを掛け持ちできるということは、それだけ活躍の場が多いということでもある。
山崎アナのさらなるポテンシャルを感じさせたのが、『ダウンタウンなう』(同)での「次に浮気をされたら、離婚」宣言である。山崎アナはおばたとの交際直後に浮気をされるが、その時の経験があまりにもつらくて、「もう乗り越えられない」ときっぱり宣言していた。おばたの行動如何で、二人は離婚するとも限らない。この先行きの不安定さもネタになるし、バラエティー向きと言えるだろう。
昨年、「週刊文春」(文藝春秋)主催の「好きな女子アナランキング」で4位をマークした山崎アナだが、今後もっと支持する人は増えるのではないだろうか。『みなさんのおかげでした』で、「入社試験まで東京に行ったことがなかった」と話していた山崎アナ。地方出身の彼女が、東京で天下を取る日はそう遠くない気がする。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。