仁科友里の「女のための有名人深読み週報」

木下優樹菜、「毎日ケンカ」の夫婦生活は危険? それでもフジモンと円満でいられるワケ

2018/01/25 21:00
 

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羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の芸能人>
「意外と全然謝らない」木下優樹菜
『おしゃれイズム』(日本テレビ系、1月14日)

 昨年11月にオリコンが発表した「第2回好きなママタレント」で、木下優樹菜が2位にランクインした。

 優樹菜の夫は、お笑いコンビ・FUJIWARAのフジモンこと藤本敏史。元ヤンキーの優樹菜が、「心は乙女」というフジモンに対し、ケンカ腰の強い態度で臨んで泣かせていることは、本人がよくテレビで披露しているエピソードである。その一方で優樹菜は、ブログやインスタグラムに、フジモンが記念日にサプライズ演出を欠かさず、休日には家族で必ず外出し、夫婦2人の時間も大事にしてくれていることをアップするなど、仲の良さも感じさせる。オリコンの記事によれば、優樹菜の支持層は10代で、この世代からの得票数は1位だったそうだ。


 10代はSNSの情報を重んじる傾向がある。優樹菜が支持されるのは、「ケンカするほど仲が良い」というラブコメ的な信仰によるものではないだろうか。大好きだからケンカしてわかり合う、わかり合ってひしっと抱き合う――そういうスタイルは、昭和の頃から続いている少女漫画の王道である。ちなみに、優樹菜は『1周回って知らない話』(日本テレビ系)で、夫婦円満の秘訣を「毎日ケンカしているから、不満が残らない」と話していた。

 ティーンを含めた独身女性の夢を壊すつもりはないが、現実問題でいうと、この「ケンカしてわかり合う」という発想は危険である。言いたいことを言えなくて我慢してしまう女性の場合、ケンカの最中にわーっと物を言うのは、快感を伴う行為かもしれない。しかし、言われた側の立場で考えてみよう。子どもの頃、母親にヒステリックに叱られ、怖くて何も言えなくなった経験を持つ人は多いだろうが、大人になってもヒステリックに怒鳴られるのは、不愉快ではないだろうか。言いたいことがあっても、それを口にすると、また相手のヒステリーが激化するかもしれないと、表面上で「わかった」ポースを取る可能性だってある。女性側は「ケンカが終わってわかり合えた、すっきりした」と思っているかもしれないが、男性側は「なぜ怒っているかはわからないが、とりあえず、ヒステリーが収まってよかった」と思っていて、何も解決していないことは、現実問題あるのだ。

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