[ジャニーズツッコミ道場]

ジャニーズJr.の北川拓実と「5忍者」に燃え上がる、ジャニーさんの舞台への情熱

2019/01/29 19:02
ジャニーズJr.の北川拓実と「5忍者」に燃え上がる、ジャニーさんの舞台への情熱の画像1
歌うまジャニーズは誰~?

 世間的なジャニーズのイメージといえば、「イケメン」だろう。基本的には「可愛ければ全て良し」と思っているが、一方で、圧倒的なパフォーマンス力を持つジャニーズを見ると、「こういうのをずっと待っていたんだ」と胸が高鳴る。

 今、全てのデビュー組とジャニーズJr.の中で、それを最も感じさせるのが「5忍者」だ。5忍者にあって他グループにないものは、間違いなく「歌唱力」である。正確に言うと、「北川拓実の歌唱力」だ。さらに、北川を軸とした、ヴァサイェガ渉、川崎皇輝、内村颯太、元木湧の4人も歌とダンスのバランスが良い。

 ダンスがうまいグループはそれなりにたくさんあるが、ジャニーズにボイトレのシステムがないこともあってか、歌は個人の才能に委ねられてしまう面が多い。それだけに、音程を外しまくっていても、周囲の声や楽器を聞けずに一人よがりになっていても、単に「高音が出るだけ」「声量があるだけ」で、“歌うま”とされているジャニーズの、いかに多いことか。音程はさほど外さないものの、声質が悪かったり、歌い方や表現に個性がなく「単なるカラオケ」でしかなかったりする人も多い。

 「音の正確さ」「声を張り上げなくとも、柔らかく遠くまで響く恵まれた声」「リズム感」を持ち合わせ、なおかつ心のこもった歌い方ができる表現力あるジャニーズは、デビュー組を含めて極めて稀である。仕事のBGMとしてダラダラ流している『ザ少年倶楽部』(BSプレミアム)でも、毎回、北川の歌声が聞こえると、出だしだけでハッとして顔を上げてしまう。

 そんな「極めて稀」な存在が来たことによって、ユニットとしてパフォーマンスの方向性が明確に見えたのだろう。ダンスのうまいJr.が多い大人数ユニット「少年忍者」から、北川をはじめとする5人が選抜され「5忍者」が作られたように思う。


 ジャニーさんのお気に入りというと、郷ひろみから始まって今井翼や中山優馬、Sexy Zone・佐藤勝利に至るまでの「太くてキリッとした眉と強い目ヂカラ系」の顔と、滝沢秀明やHey!Say!JUMP・中島裕翔などの「黒目率の高いわんこ系」のビジュアルをどうしてもイメージしてしまう。しかし、このところの「5忍者」に対する入れ込み方を見ると、「ちゃんと顔だけじゃなく、歌も聞いていたんだな」「ダンスも見ていたんだな」とホッとする。

 いや、もちろん美しさ、可愛さは正義だとは思う。だが、「人の心を打つパフォーマンス」をきちんと評価していたことに、ジャニーさんの舞台に対する情熱をあらためて感じるのだ。ダンスに関しては、彼らよりもはるかに高い技術で、きっちり美しく揃えることができるグループはたくさんある。しかし、少年期のダンスは、正確にきっちり揃えるよりも、野心メラメラ、大きな表現で「誰よりも自分を見て!」のシャカリキさが見える方が美しい。

 そんな意味でも、「5忍者」のパフォーマンスはすごい。テレビで見ても全体的に相当仕上がっている印象だが、ステージで生で見ると歌声に圧倒される。

 『ザ少年倶楽部』で「5忍者」が披露する曲には、V6の「kEEP oN.」やKinKiKidsの「Misty」など、歌唱力メンバーのいるグループの曲が多いことや、北川ソロによる“一人祭り”状態でパフォーマンスされる「与作」も、北川の歌声によりジャニーさんの創作意欲が高まりまくっている証しだろう。

 そこで今、ぜひとも挑戦してみてほしいのが、諸事情により消滅&門外不出になってしまったNYCの曲である。「よく遊びよく学べ」など、一部楽曲はジャニーズJr.に歌われているが、NYCの魅力といえば、犬のワルツ「ワンダフルキューピット」やお祭りの歌「ハイナ」などの、ヘンテコな曲を可愛い全力笑顔で歌い、キレキレのダンスで本気で踊ること。


 山田涼介、知念侑李、中山優馬のドルドルしい華やかな雰囲気とはちょっと異なるものの、「5忍者」の高い歌唱力とやる気に満ち溢れた瑞々しいダンスで披露してくれたら、ジャニーさんの過去に置き忘れた思いも、NYCファンも浮かばれるのではないだろうか。
(南山ヒロミ)

最終更新:2019/04/05 18:08
これが聴きたい! 北島三郎
嵐もマタギ衣装で「与作」やってたなあ……