サイゾーウーマンカルチャー大人のぺいじおちぶれ続けるアラフォー風俗嬢と男たちアラフォー風俗嬢が新潟で見た、田舎の風俗に来る20代独身男子の孤独 カルチャー [おちぶれ続けるアラフォー風俗嬢と男たち] アラフォー風俗嬢が新潟で見た、田舎の風俗に来る20代独身男子の孤独 2018/09/16 21:00 おちぶれ続けるアラフォー風俗嬢と男たち ――デリヘルで風俗デビューし、出稼ぎ&吉原ソープを掛け持ちした後、現在は素人童貞などSEXに自信のない悩める男性のためにプライベートレッスンを行うアラフォー風俗嬢が、男たちの姿をつづります。 Photo by Photography from AC 水商売の閑散期は2月と8月なんてよく言うけれど。じゃあ風俗は? 年中閑散期で、世間の大型連休やボーナス後にちょこっと繁忙期があ るだけのように感じる。 そんな閑散期が続く中でも、特にひどいのが9~11月だと思う。もうすでに今、冬のボーナス支給が始まるまでじっと耐え忍ぶ時期に入った。 繁忙期の接客は手抜きがちになるけど、暇な時期の怖ろしさを身をもって経験しているので、どんなに変な客でも私は基本的に手を抜かない。吐き気がするほど気持ち悪い客でも、やるべき仕事はちゃんとする。出稼ぎで学んだ、風俗嬢が最低限必ずやるべきことは、フェラと射精だと私は思っている。それが、新規のフリー客からリピート指名をもらうことにつながってきた。 出稼ぎでは、田舎のお客さんのいいところも知った。「また来月」とか「今度また呼ぶね」と言う人は、かなりの確率で約束を守ってくれるから、本当に温かい。東京じゃ平気で守らない約束をする人が多いから、余計に感動してしまう。次に呼ぶ気もないくせに、本番ヤりたさで「また次回も指名してあげるから」とか言うカスも東京には多い。だから、まだ地方の方が好きだ。って、出稼ぎは福岡と新潟と福島しか知らないけど。 その中で、新潟は一番相性が良かった。寒いし、日本海側の人間は陰湿だから出稼ぎに行きたくないとか言う人も多いけど、私は陰湿というより、雪国は閉鎖的だから極度の人見知りが多く、簡単に心を開いてくれないだけなんだと思っている。他人には確かに冷たい。 でも、打ち解けると本当に温かくて面倒見のいいおじさんとかが多い。「他人」と「知り合い」との差が、はっきりわかりやすいなーと感じた。だから、こちらから心を開ききって接していくと、帰りにはおじさんたちも饒舌になっているし、大きく手を振って帰っていく。その瞬間の達成感は自己満足ながらも気持ちがいい。確かにAV見すぎなプレイも多いけどね。 地方に住む、友達のいない若者が描く夢と現実 人肌が恋しいとか、寂しいと感じてくる人も多いんだろうと感じるし、実際そう言ってくる人も少なくない。テレビのニュースか何かで、日本人口の1/4は東京に住んでいるんだとか。そりゃあ年々東京の家賃も上がるし、常に電車も混んでいるわけだ。東京には人間があふれ返っている。地方が過疎化していくわけだ。 そのせいか、地方に住む独身の20代は寂しそうだ。特に上京もせず、周りと同じような時期に結婚もしなかった組。田舎は比較的結婚が早いというのに、ちょっと変わった子とかはやっぱり独身で、彼女もいない確率も高く、風俗にやってくる。娯楽も少ないから暇を持て余す。 ある日のデリヘルで出会った26歳の男の子もそうだ。なんだか若いのにすごく苦労しているみたいだった。お父さんを事故で亡くし、お母さんは50代半ばで重度のうつ病歴10年。新潟県内の大きな病院は全部制覇したと、笑っていた。おばあちゃんは80代後半で年金暮らしなのに一家の大黒柱だとか。お母さんのうつ病の入院費が毎月13万円もかかると言っていた。弟はまだ大学生。当の本人は清掃業をしているらしいが、だいぶ変わっていた。 説明が難しいのだけれど、極度の緊張をしていて、ものすごい早口でまくしたて、滑舌も悪くなって何を言っているかわからない。その上、ものすごいデカい声で、独特すぎる笑い方をする。多分あがり症で、シャイすぎて人の顔を見て話せないのだろう。緊張しすぎたのか、シャワーの後、これからベッドインのタイミングで、なぜかパンツをはこうとしていた。 そんな挙動を取ってしまうほど、人と接することに緊張するのだろう。今日、私を呼んで人と会話したことがかなり久しぶりらしく、とてもうれしいと言ってくれた。温泉巡りとドライブが趣味らしく、改造した車で一緒に行く相手がいつもおばあちゃんなので、一緒に行ってくれる友達がほしいとも。 リアルな悩みが切なすぎた。変な子だったけど、なんだか可哀想になってきて、めいっぱい楽しい時間を提供してあげたくて、たくさん話を聞いた。地方に住む、変わった個性を持つ若者はどう生きていくのか。未来が見えてしまったようで、本当に切なくなった。 おばあちゃんの後先も長くはないだろに、お母さんの高額な治療費はどうするのか、勝手に心配になってしまった。超高齢の祖母、大学生の弟、うつ病の母を抱え、それでも結婚したいと夢を描く。出会いの少ない田舎町で、初対面の人と話すのもやっとで、友達もほとんどおらず、どうやって奥さん探すの? なんて現実、笑顔で話す彼に、そんな夢を壊すような言葉、私にはとても言えなかった。 *曼荼羅*(まんだら) デリヘルで風俗デビューし、出稼ぎ&吉原ソープを掛け持ちした後、現在は素人童貞などSEXに自信のない悩める男性のためにプライベートレッスンをしているアラフォー風俗嬢。子宮筋腫と腎臓の手術経験があり、現在は子宮頸がん中等度異形成持ち。売りはHカップのおっぱい。 ブログ「続・おちぶれ続けるアラフォーでぶ女の赤字返済計画」 悩める男性のためのSEXレッスン「プライベートレッスン」 最終更新:2018/09/16 21:00 Amazon 雪国 (新潮文庫) 心が痛む……東京からは見えない現実 関連記事 吉原ソープ嬢の恋愛・セックス・男性観――2万人とヤッた女がたどり着いた答え梅毒拡大、終息しない実情――感染症の治療中でも風俗に遊びにくる、大バカ野郎の男たちアラフォー風俗嬢がSEXレッスンで知った、秋田の29歳素人童貞の“純朴”アラフォー吉原嬢から見た、「風俗嬢と結婚」する男の謎――指名3回目で婚姻届も「出稼ぎ」風俗嬢が見た、福岡のクソ客たちと新潟・長岡の寂しく孤独な男たち 次の記事 「胡散臭いんじゃない?」「結婚すら話題に」“夫の職業”が騒がれた女性有名人3人 >