メルカリ、トラブル急増の舞台ウラを「詐欺被害緊急ホットライン」に聞く!
ここで、メルカリの取り引きの流れを確認しよう。まず出品者は、売りたい商品の写真を撮影し、商品名と説明文を入れて、商品カテゴリ、ブランド、商品の状態、配送方法などを指定し、価格を決めて出品。それを見た購入者は、クレジットカード、コンビニ、キャリア決済などの支払い方法を選択し、配送先を設定、購入が完了したら相手からの発送連絡を待つ。商品が届いたら、購入者は出品者の評価(受取評価)をし、出品者も購入者の評価をして終了となる。メルカリでは、購入時のお金は、商品が届いて評価が終わってから出品者に振り込まれるシステムで、評価が終わるまでは、メルカリが預かっていることになる。
「フリマアプリでのトラブルは、ユーザーが気をつけていれば防げるケースが多いんです。例えば、商品が届き、中身をちゃんと確認しないまま受取連絡・評価をしてしまい、後々商品に問題があったというケース。また、購入者が出品者評価をチェックせずに商品を買い、トラブルにつながることも。ただ、気をつけなければいけないのは、詐欺業者だと、いい評価を購入したり、意図的に増やすよう細工をすることもあるので、『評価をチェックする』だけでは不十分な面もあるかもしれません」
こうした危機感を持つべきなのは、買う側だけではない。出品者側も、「正規品かどうかの確認を怠り、『正規品です』と断定して出品すると、後から正規品ではなかったことが発覚した際、責任が生じる可能性もある」というので、注意が必要だ。
またフリマアプリでは、「直接取り引きでトラブルになることも多い」という。メルカリは販売手数料が10%かかるため、それをもったいないと思うのか、サイトを介さず、個人同士で直接取り引きを行う方法だが、これは規約違反となる。そのためトラブルが起きても運営に相談することもできず、泣き寝入りとなるのだ。ちなみに、「被害金額が大きい、明らかな詐欺ではない場合、警察に相談しても“民事不介入”の元、動いてくれないことがほとんど。対応してくれた警察官一人ひとりの判断に委ねられ、介入するか介入しないが決まる」というだけに、ユーザーの危機管理がより重要と言えそうだ。