サイゾーウーマンカルチャー二宮和也の天才的なアドリブと洞察力 カルチャー http://wezz-y.com/archives/54869 二宮和也の天才的なアドリブと洞察力…努力を見せない男の“隠れた努力”を目撃! 2018/05/18 20:00 皆さん、ごきげんよう。アツこと秘密のアツコちゃんです! 4月クールのドラマも中盤戦だけど「やっぱり刑事ドラマ強し」で、テレビ朝日の一人勝ち状態。井ノ原快彦主演の『特捜9 警視庁捜査一課特別捜査班』がトップを走り、その後を波瑠と鈴木京香主演の『未解決の女 警視庁文書捜査官』が追随、内藤剛志主演の『警視庁・捜査一課長 season3~ヒラから成り上がった最強の刑事!~』と続いて……。視聴率トップ3のドラマタイトルが全部似ているからちょっとゴチャゴチャしちゃうけど、「安定の刑事もの。少しぐらい内容がかぶっても、やっぱり見ちゃう!」と評判も上々。全国津々浦々の老若男女から支持されているのよね。 当初は渡瀬恒彦さんから引き継いだ「9係から特捜9へ。」のキャッチコピーに「荷が重いよ、胃が痛いよ~」と嘆いていたイノッチだけど、蓋を開けてみれば堂々の首位。渡瀬さんは亡くなる前、体調が思わしくないのに『警視庁捜査9係』のレギュラーメンバー総出の会見を開いて、「僕が美味しいお肉を調達するので、ぜひ来てください」と懇意の記者たちを練馬の東映東京撮影所に呼んでくださったの。大ベテランなのにお席にまで来て「お肉を焼くのはイノッチだから遠慮しないでいっぱい食べてね。イノッチのこと応援してあげてよ」と優しくアテンドしてくださって。今でも思い出すたびに胸がジーンとしちゃうわ。 このチームはイノッチはじめ羽田美智子さん、津田寛治さん、吹越満さん、田口浩正さん、中越典子さん、原沙知絵さん他、大勢のレギュラーキャストがとても仲良しでいいムードなんだけど、今回は山田裕貴くんやジャニーズJr.の宮近海斗くんが加わって新たな若いファンを獲得したり、やっぱり寺尾聰さんが渋くてカッコイイしね。どこか渡瀬さんの気配を感じる安心安定の刑事ドラマだから、今後もずっと続いていくんだろうなぁ。イノッチもムードメーカーとして現場を盛り上げていて、スタッフも心底ホッとしたんですって。 各局どこのドラマプロデューサーも頑張っているのに、このご時世だからなのか、どうにも視聴率が伸びなくて「あーあ、刑事ドラマと医療ドラマだけ作ってろってことかよ」なんて愚痴るプロデューサーも多数。テレビ朝日にジェラってるだけなのが、かなり痛々しいわ。 まぁアツ的にはタイトルがなかなか覚えられないけど、長澤まさみ主演の月9『コンフェデンスマンJP』と、坂口健太郎主演の『シグナル 長期未解決事件捜査班』も推しなんだけど。元気のないフジテレビが大金をかけて作った入魂の月9は、まさみちゃんの弾けっぷりに目を見張るし、かつての月9の勢いを早く取り戻して欲しいと願わずにはいられない優秀作品よ。次クールは上戸彩ちゃんの名前が上がってるけど、このまま繋がっていって欲しいな。月9放送直前の『痛快TV スカッとジャパン』が面白いんだから、ドラマでチャンネルチェンジされちゃうなんてもったいないもの。 それと有閑マダムたちがこぞって大好きなディーン・フジオカ主演の『モンテ・クリスト伯ー華麗なる復讐ー』は、もうどう表現すればいいのかしら? 最近は「おディーン様」じゃなくて「おデーコン様」と呼ぶ元おディーン様ファンの先輩女性記者は『モンクリ伯ー加齢なる悲劇ー』とタイトルを変えて呼んでるし、どうしたもんだろ。フジテレビも悲喜こもごもだけど、とにかく1日も早く輝きを取り戻すことを夢見て応援していくからね。 さて一方、前評判はダントツで高かった岩田剛典主演の『崖っぷちホテル!』(日本テレビ系)も、案の定『崖っぷちドラマ!』と呼ばれちゃってて可哀想。岩ちゃん、人気占い師のしいたけさんに相談に行ったのに、崖っぷちに追い込まれたまま。日曜夜のドラマ枠がまだ定着していないのかもしれないけど、あのホテルが再建する前にバイバイだわぁ。 7月クールは加藤シゲアキ初主演ドラマ『ゼロ 一攫千金ゲーム』に決定して、もうまもなくクランクインよ。何と小山慶一郎、増田貴久、手越祐也とNEWSのメンバーも全員がどこかで友情出演するそうだし、あっと驚く事務所の後輩も出演するとかで話題作りには事欠かないんだけど、大丈夫かな? ぜひいいニュースだけを聞かせてちょーだいね! そんな不調の4月ドラマだけど、視聴率的に第4位につけているのは、忘れちゃいけない二宮和也主演の日曜劇場『ブラックペアン』(TBS系)。当初は米倉涼子主演の大ヒット作『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)を超える医療ドラマと噂されていたんだけど、それは置いといて。やっぱりニノの演技力は卓越していると認めざるを得ないわよね。 よく「二宮和也は天才!」と評されて、今回のドラマのインタビューでも「あなたは自分が天才だと思いますか?」と、いろんな人から聞かれちゃったんですって。アツも悔しいけど、昔からちょいちょいこの質問を繰り返してきたの。何かあの演技を見ていると、自然と聞きたくなっちゃうのよね。 そのたびに苦笑いされて「天才? 天才ってどんな人だろうね。何なんだろう?」なんてはぐらかされて。「共演する女優さんたちにもよく聞かれるのよ。『あの演技はどうやったんですか? どんな役作りをするんですか?』って。まぁその都度、何とか答えるんだけどさ。同業者から興味を持たれるのは嬉しいよね」と至ってクールなニノなんだけど、一緒に仕事をしたことがあるドラマプロデューサーたちは「二宮和也は決して天才として生まれたわけじゃなくて、努力の上に成り立った天才なんだ!」って、みんながみんな言うの。でも「その努力する姿は人に見せない」のがいかにもニノらしいけど。 ドラマの現場には台本は持ち込まない。どんなに忙しくてもセリフはすべて頭に入っていて、手に持っているのはゲーム機だけ。今回も小泉孝太郎さんが「本番直前までゲームをしてる。どうやって瞬時に役になり切れるのか、本当にわからない。僕には信じられないよ」と驚いていたけれど、いつもこんな感じ。 スタジオ前室では、タバコをくゆらせながら竹内涼真くんや葵わかなちゃんの話し相手になったり、悩み続ける涼真くんにさりげなくアドバイスをしたり。アドリブもプロデューサーの度肝を抜くようなものをすんなりやっちゃって、その全部がドラマ細部にまで気を配った的確なアドリブなんですって。今までいろんな後輩たちがニノからアドバイスをもらってたけど「とにかく上から目線じゃないの。絶対に偉そうじゃなくて、本当にハッと気づかせてくれる一言をくれる。二宮さんの観察力ハンパない」と誰もが絶賛するのよね。「他人に興味ない」風を装いつつも、実はちゃんと見ていて、何気なく重要ポイントを伝えていく。ニノったら、なんてカッコイイんでしょ。 連ドラ主演は4年ぶりだけど、前回の『弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~』(日本テレビ系)の時も、いっぱいの野球部の若い連中を相手にきちんと適材適所な指示を出していて、優しく細やかにみんなの面倒を見ていたわ。 ある時、撮影当日に台本が大幅に変更されて、それが8ページぐらいあってね。いくらニノでもそんな急には覚えられないだろうなと思ってたんだけど、「とんでもない集中力を発揮して、ものの1時間ぐらいで完璧に覚えてきた」とプロデューサーもびっくりしていたわ。 でもね、「ニノは天才じゃないと思った。スタジオの個室に閉じこもって何度も何度も声に出してセリフを言い続けた。休みもせずに、ひたすらずっと練習してた。大丈夫? って聞いたら『焦ってるよ、時間ないしさ。大丈夫じゃないけど、やるしかねーから』って。努力してる所をちょっとだけ見せてもらえた気がして感動しちゃったよ」と言ってたの。スタジオ内の食堂でお気楽に伸びたラーメンをすすりながら待っていたアツは、その話を聞いて鳥肌が立っちゃったわ。「そりゃ努力の上に天才は作られるんだな」って改めて感心。 「役作り? 役作りってどうやるんだろ? 天才って何者? 俺? 俺は天才とはまた違う生き物だと思うよ」と、役者論に関しては決して多くは語ってくれないんだけど、あの数々の演技の中に答えが隠されているんだから、聞くだけ野暮ってもんなのかもね。うっかり毎回、どうしても知りたくなって聞いちゃうんだけど、ニノの演技は見て感じればいいのかもしれないわ。 特に今回は、涼真くんたち若手の台頭も面白いけど、ベテランの市川猿之助さんや内野聖陽さんたちがいらっしゃって、敵対しあうヒリヒリ感がたまらないわよね。猿之助さんは歌舞伎界の重鎮なのに、現場ではみんなを笑わせたりと気さくなお人柄で、内野さんは口数は少ないんだけど、存在そのものがもう重厚で。「俺は台本をもらうとグツグツ煮込んじゃうタイプで、夜な夜なあーでもないこーでもないと一人鍋なんだよ。まさに鍋奉行(笑)。セリフを発するまでに時間がかかるすごく面倒くさい役者」なんだと、インタビューで自虐的に答えてくださったんだけど、ニノとのやりとりのどの瞬間も、何か謎や嘘がありそうで目が離せないものね。ま、大ベテラン相手にさらりと演技をする(かのように見せる)ニノがやっぱり一番すごいけど! 秋には米倉さんの新作ドラマがスタートするそうで、大門未知子ロスは耐えられそうにないけど、今はそれより『ブラックペアン』のシリーズ化を希望したいわ。まぁニノの刑事ドラマでもいいけど。「テレビ見ない。そもそも部屋にないもん。YouTube見てるかゲームしてるかどっちかだな」という若い世代のテレビ離れを止められるのは、もう本物の演技派俳優たちが出演する内容の濃い刑事ドラマor医療ドラマだけなのかもしれないわ。その第一人者はまずは怪優・二宮和也なのかも。あの自然っぽく見える超越した演技、教えてもらえなくてもやっぱりその謎が知りたいしね。ニノに何度も聞きたくなっちゃう気持ち、わかっていただけると幸いです。努力型天才俳優・二宮和也から、いつか答えをもらえる日が来るまで、アツも精進致しますっ、ハイ! 最終更新:2018/05/18 20:00 次の記事 日大アメフト部の一番つらいパワハラ >