ハリセンボン・近藤春菜、「春菜会は全おごり」報道に見る“オンナ友達内の上下関係”
春菜も、周囲の女性から見下されているのではと感じる芸人の1人だ。春菜は「春菜会」と称して、芸人以外の芸能人、女優やミュージシャンとつるんでいることを公言している。吉高由里子、Perfume・あ~ちゃん、時に安室奈美恵が参加したこともあるというから驚きだが、「女性自身」(光文社)は、「近藤春菜が女芸人から総スカン状態」と報じた。記事によると、春菜は「春菜会」を重んじるあまり、オンナ芸人とのつきあいを軽視して、オアシズ・大久保佳代子や森三中から不快感を持たれているという。しかし、オンナ芸人たちはただ春菜を嫌っているのではなく、「春菜会」が春菜の全おごりで成り立っているため、参加者に利用されていないか、女優の引き立て役になっていないか心配する気持ちがあるようだと記事は結んでいる。
「春菜会」に参加しないかぎり、本当のことはわかるわけはないが、“全おごり”に引っかかるものがある。お笑いの世界は、たとえ売れていなくて先輩が後輩におごる仕組みになっているそうで、先輩はおごることで上下関係をはっきりさせることができ、後輩にとっては自分を売り込んで仕事のチャンスにつなげることができるため、双方にメリットがあるのだ。
けれど、「春菜会」に参加しているメンバーは、それぞれの分野で活躍しており、経済的にも恵まれているはずである。それなら、割り勘でいいのではないか?
おごるという行為は、経済的な強者がすることがほとんどだが、関係性が平等でないゆえに補填する意味合いもある。具体例でいうと、客が交際していない、お気に入りのキャバ嬢を食事に誘う時、ワリカンにする可能性は低いだろう。キャバ嬢に「食事に来てもらう」ためにカネを払うのだ。
4月10日放送の『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)に出演した春菜は、美人のトクな部分を「おごってもらえるし」と発言していた。春菜自身に「美人に会へ来てもらっている」という意識があるのではないか。カネを払うというのは、相手に価値があると認めるに等しい行為でもある。割り勘を提案しても「春菜会」が続くのかが気になるところである。
仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。
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