【連載】彼女が婚外恋愛に走った理由

「彼が女性なら大親友になれた」独身時代、結婚中、離婚後……私が上司との婚外恋愛を続けるワケ

2018/02/24 17:00

 その夜をきっかけに頻繁に会うようになったというが、七海さんに結婚願望はなかったそうだ。

「でも、元夫は結婚したかったみたいですね。息子ができたきっかけも、思い返すと作為的なところがありましたから」

 元ご主人の“作為”がきっかけとなったのか、いわゆる、“できちゃった結婚”で、2人は半年ほどの交際を経て夫婦となる。

「これまで、それほど誇れる人生は送ってきませんでしたけど、授かった子を堕胎するという選択肢はまったくありませんでしたね。むしろ、元夫は私と違って頭の良い人でしたから、そんな彼と私の遺伝子を持った子どもは、どういう子になるんだろうっていうワクワク感もありました」

 結婚、産休を経て会社復帰をし、保育園と会社を往復する日々が続いた。そのストレスが、七海さんを“あの関係”へと導いてしまったのだという。それは、同じ会社の上司との婚外恋愛だ。


「彼とは、私が独身だった時代から関係していました。初めから、彼に家庭があることは知っていましたよ。当時は私も20代でしたけど……何で、付き合うことになったんでしょうかね? 私にも、わからないです」

シングルマザーになった今も関係を続けるワケ

 5歳以上年上の上司との恋愛は、不定期ではあるものの続けているという。

「たぶん、彼が一番私のことをよく理解してくれるからだと思います。仕事のつらさも、元夫のことも、今では子育てのことも……そこにたまたまセックスがあるってだけで、傍から見たら『不倫』っていう関係になっちゃうんじゃないかなって。彼が年上の女性だったら大親友になれたと思いますね」

 元ご主人と七海さんは、互いの気持ちのすれ違いから、数カ月前に離婚。その理由を問うと、「やっぱり、好きじゃなかったんですよ。元夫はちょっと寄り道しただけの関係で、私の気持ちはずっと彼にある」と言ってのけた。

 現在は、七海さん、元ご主人、現在も関係続行中の上司が、同じ社内にいる。そのことに抵抗はないのだろうか?


「部署が違いますから顔を合わせることは少ないですし、まったく気になりませんね。むしろ彼は、これからの私の人生の保険みたいなものです。仮に私がリストラ対象になったとしたら、彼に守ってもらえますからね。彼、人事課長なんで」

 そう、七海さんはきっぱりと言う。婚外恋愛を、自らの武器にしているのだ。子を持つ親は、たのもしい。七海さんの強い眼差しに見つめられていると、筆者の心まで射抜かれてしまいそうであった。

最終更新:2018/02/24 17:00
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