サイゾーウーマンカルチャーインタビューぽっちゃり女性と男性、モテ意識に違い? カルチャー インタビュー【前編】 “ぽっちゃり”女性と男性のコンプレックス、モテ意識はどう違う?【la farfa×Mr.Babe編集長対談】 2018/02/25 19:30 インタビュー 「ミスターベイブ」編集長・倉科典仁氏 倉科 確かに、男性は10代の頃は、いわゆるスタイルがいい美人と付き合いたいと思いがちですよね……。でも、やっぱり結婚するなら容姿ではなく性格が合う、困ったときに手を貸してくれる女性がいい。女性も同様だと思います。だから誌面では、デブでもチビでもハゲでも関係ない。清潔感があって明るく前向きであれば、女性にモテる、と毎回打ち出しているんですが、太ることは、日本ではネガティブな方向に行ってしまう傾向がある。お笑い芸人のようにうまく武器として使える人はいいですけど、子どもの頃はいじめの対象になりやすい。 清水 価値観の多様性がやっと認められてきて、今はいろいろな考え方がある。それでも変わらず女性の美しさは「痩せてる=かわいい、きれい」「太っている=醜い」と捉える向きが強い。しかし、痩せ信仰は欧米では変わってきつつあります。2018SSニューヨークコレクションには、人気のプラスサイズブランド「TORRID(トリッド)」がデビューし、カーヴィモデルがランウェイを闊歩していた。海外では徐々に変わってきていますね。フランスでは「痩せすぎモデルを規制する法律」が2015年に可決され、昨年5月に施行されたようで、その影響もあると思います。 倉科 男性でも有名なモデル事務所がぽっちゃり男性モデルを起用し始めています。大昔にさかのぼれば、ミロのヴィーナスはおなかもふくよか。痩せ信仰はアパレル企業の戦略なんですかね。 清水 日本でぽっちゃりしている有名女性といえば、渡辺直美さんが人気とはいえ、やはり“芸人さんの枠”ですよね。女優さんでぽっちゃりして人気がある方がいるかというと、いない。アナウンサーの水トちゃん(水卜麻美・日本テレビアナウンサー)は“癒やされる”という枠ですし。そうではなく、本当にカッコいい、美しいという方向でフィーチャーされるぽっちゃり女性が出てくれば、社会的にネガティブな価値観はなくなってきて、体型によって評価されることも少なくなると思う。 倉科 ぽっちゃりな人のアイコンになっていただける、引っ張っていただけるキャラクターの人が少ないですね。「ミスターベイブ」では、1号目のカバーに、アメリカの俳優・ジャック・ブラックさんを起用しました。彼のようにおちゃめでおしゃれでカッコいいアイコンになる方が日本にもいれば、すぐに価値観は変わると思いますよ。 (後編へつづく) ◎公式サイト 「la farfa WEB」 「Mr.Babeウェブマガジン」 前のページ123 最終更新:2018/02/26 19:55 Amazon la farfa 2018年 03月号 [雑誌] オシャレしていい人といけない人、そんなの誰が決めるの? 関連記事 「笑顔はいらない」「bis」編集長・中郡暖菜が語る「媚びない女性ファッション誌」の作り方「CUTiE」休刊の衝撃――いま女子が“青文字系”ファッション誌に求めるもの“盛る”科学技術が女子に与えたモノ――スノー大流行の要因は「自撮り=ナルシスト」の打破実物よりも“かわいい私”で構わない――プリクラがもたらした、女子の“自意識の変化”「ジューシィメイク」「ロースキンメイク」トレンドの“顔”が映し出す、女の願望と社会 次の記事 風俗客が抱える「心の傷」とは >