「私はゲイが好き」とカミングアウトすべき? プウ美ねえさんが、悩める腐女子に一言
家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。
<今回のお悩み>
「外見で誤解されるのがストレス」
外見と性格が一致しておらず、誤解されるのがストレスです。見た目は真面目な素朴系なので、男性からは「尽くしてくれそう」といわれ、母と同年代の女性からは「すごく真面目な子だから息子の嫁になってほしい」と言われます。
ですが、まったくの誤解で、真の私の性格はゲスで超絶暴君な腐女子(彼氏いない歴6年)なのです。『世界一周ホモのたび』(ぶんか社)を読みながらニヤニヤしてる女なのに、何も知らない他人から、「男に尽くしそう」だの「息子の嫁にほしい」だの、好き勝手に誤解されると腹が立ちます。「実はゲイが好きな腐女子なんです」とカミングアウトしてスッキリするか、それとも33歳の大人の女らしく内に秘めたままにするか、意見をくださいませ。(ぱんだ子さん、33歳)
【プウ美ねえさんの回答】
ギャップは魅力になります。おっとりしているのにスピード狂、スポーティな外見ながら手芸や工作が得意、いかついお顔で涙もろいなど、迷惑をかけない特性であるかぎりそれは人をひきつけます。それを自覚できているのは、すばらしいことです。
あなたは、その持ち味をコントロールしなければなりません。あなたが望まない要望をもちかけてくる人に対して仮面のおしとやかさで接するのはストレスでしょうが、好意をもたれているということは、それなりに利点もあるはずです。大人は、“いつでも本当の自分”でいられるとはかぎらないのです。もし本当に疲れてしまったときは、顔中にピアスを入れるとか、トップレスで外出するなどして、簡単に人をよせつけない工夫をしてごらんなさい。
おねえさんはホモで、アナルリバで、毛むくじゃらの大男と足指をねぶりあうことが大好きで、ゼンタイや下着女装などのコスプレセックス、緊縛や剃毛や撮影など、各種プレイをたのしんでいることを私生活でも仕事上でも公言しています。しかしそれ以外にもまだ、人にはけっして言えない、プレイ仲間同士でしかわかちあえない趣味があるのです(違法な行為ではありません)。けれども、受け入れてもらえない寂しさをこえてもなおやめられない、そんな喜びと出会えたことを幸運だとおもってます。
【今月のエプロンメモ】
腐女子や腐兄のかたの世界はとても豊かで奥深いものだと聞いています。仕事として布教するなら別ですが、理解をもたない人にたいしてむやみにカミングアウトするなんて、もったいないことです。心の中のやわらかな楽しみは、あなた自身がたいせつに守りましょう。
熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『本日もおひとりホモ。中年マンガ家生活』(ぶんか社)、『世界一周ホモのたび 狂』(同)、『TOKYO中年駄ホモ生活』(同)など。
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