プウ美ねえさんのエプロンメモ

「大学2年生の彼氏ができました」アラフォー女の“不安”に、プウ美ねえさんがチョット一言

2017/11/26 21:00
epumemo201711
(C)熊田プウ助

家族関係、恋愛、夫婦関係、仕事、結婚、介護、人生……サイ女読者のお悩みに“プウ美ねえさん”こと熊田プウ助が、いつもそばに置いておきたい“エプロンメモ”とともに回答します。

<今回のお悩み>
「将来結婚できる可能性はないだろうか」
 こんにちは。以前もご相談させていただき、ご丁寧に回答をいただいたのですが(「男性社員へセクハラしているかも」酒癖に悩む女性に伝えたい“本当に恥ずべきこと”)、また悩みができてしまいました……。実は、5月の初めに年下の彼氏ができました。年下といっても半端な年下ではありません。大学2年生です。出会ったときは19歳の未成年でした。20歳になった誕生日に未成年だったことを知らされ、愕然としました。

 ともあれ、20歳近く年下の相手とお付き合いをしており、あまり時間が合わず月数回しか会えないことをのぞけば、順調に交際をしています。この年になるまで、あまり人と長時間過ごすことが得意でなく、交際相手との交際期間も短くなりがちで、結婚はあまり考えたことがありませんでした。にもかかわらず、この大学生の彼氏のことになると、「将来結婚できる可能性はないだろうか」と妄想してしまいます。

 一方で、すぐに飽きられてしまうことを恐れるあまり、自分が先に冷められるようにと考えたり、別の男性と食事に行ったりして気を紛らせたりしてしまいますが、とても紛らせられていません。この先、彼氏から冷たくされるようになるかと思うと恐くてなりません。どのようにお付き合いしていけばいいのでしょうか。(ふじこさん、38歳)

【プウ美ねえさんの回答】
 彼氏さんができたとのこと、心からおよろこびもうしあげます。しかしまぁ、なんと欲張りなことでしょう。理想の年下男性と月数回もデートできているのに、あまつさえ将来を悲観してなげくとは。人間は、いま持っている幸せだけでは満足しないものなのですね。前回のご相談を思い出してください。「酒の力を借りて男性社員にセクハラする自分が恥ずかしい」というものです。はたから見れば、あなたはその時の何十倍も幸せなはずですよ。


 結婚にあこがれる気持ちはわかります。つねに近くにいることで、さらに強い結びつきを実感できることもあるでしょう。しかしすべてのカップルがそうなるわけではありません。馴れ合ったり感謝を忘れたりして「これなら純粋にお付き合いしてるときのほうがよかった」と思う場合だってあるのです。「結婚していないから不幸せ」なんていう思い込みは捨てるべきです。また「飽きられるのがこわい」とおそれるのは、「彼の気持ちを思い通りにしたい」という不遜な考えが原因です。ひとの気持ちはとてもふたしかで、誰にもそれを縛ることはできません。いちど愛されたら永遠、なんてことはないのです。

 おねえさんが若いころは、まだまだホモの出会いが少なく、タイプの男と愛しあうことは奇跡でした。ですから、フェラチオひと吸い、ファック一発、お食事一回(だいたいそういう順番でした)ごとに「この機会が最後かも」と心して、あじわい尽くしたものです。飽きられたり、冷たく去られたこともあります。けれども、すてきなファックや、楽しいお食事の記憶はおねえさんだけのものです。それは誰にも消せず、ずっと幸せにしてくれます。

【今月のエプロンメモ】
あなたは今後、ふたりが愛しあえて孤独を忘れさせてもらえている幸せを、一瞬一瞬、全力でかみしめてお付き合いなさい。セックスに没頭するもよし、ケンカするもよし、ご自分なりに、ちから一杯満喫なさい。将来なんか誰にもわかりません。そんなものにおびえて、喜びをうすれさせてはいけません。

熊田プウ助(くまだ・ぷうすけ)
1969年生まれ、ゲイ漫画家。都内でひっそりと飼い猫と暮らす日々を描いたエッセイマンガ『本日もおひとりホモ。中年マンガ家生活』(ぶんか社)、『世界一周ホモのたび 狂』(同)、『TOKYO中年駄ホモ生活』(同)など。

<お悩み大募集>
サイゾーウーマン読者の皆さんから、プウ美ねえさんに相談したいお悩みを募集しています。下記フォームよりご応募ください。


ご応募はこちらから
最終更新:2017/11/26 21:00
TOKYO中年駄ホモ生活 (本当にあった笑える話)
20歳近く年下の男と付き合えない人生より十分マシよ