ウーマンラッシュアワー・村本大輔の「三日天下」に思うこと
――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!
◎どこに飛んで行くかわからない
年末の『THE MANZAI』(フジテレビ系)での、社会派漫才に対する拍手喝采から、年明けの『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)での失速まで、早かったなぁ。ウーマンラッシュアワー・村本大輔の三日天下。見ていて「親譲りの無鉄砲で、子供の頃から損ばかりしている」という、小説『坊ちゃん』の冒頭の一文を思い出した。親譲りかどうかは知らんが、常に何かに駆り立てられるように、それ言ったらヤバい、の向こう岸へ渡らずにいられない、無鉄砲という名の病。症状としてはプラス・マイナス岩橋良昌と同じなのだが。ベクトルがねぇ。政治はねぇ。素人はねぇ。『しくじり先生』(テレビ朝日系)スペシャル出演すら今は何だかもう難しい。損ばかりしている。
◎新顔登場
平昌五輪出場は惜しくも叶わなかった、フィギュア女子・三原舞依。今月行われる四大陸選手権の公式練習で、五輪代表となった親友・坂本花織にエールを送る、けなげな明るい表情が印象的であった。本当に明るいな。何だか目もぱっちり大きく開いて……ん? え? わぁーっ。
五輪は逃したが、四大陸で輝くニューフェイスとなれ三原舞依! いろんな意味で。
◎選手交代?
「黒塗りエディ・マーフィー」にガタガタ言われ、すっかりやる気スイッチオフのダウンタウン。推測だけど。
「笑ってはいけないシリーズ」は、確かに視聴率も確約され、DVDも売れるキラーコンテンツではあるのだが。マンネリや各メンバーの高齢化も気になるし。そろそろあの番組と交替の時が来たのかも。それは『有吉の壁』(日本テレビ系)。
人海戦術で沢山の芸人にチャンスが与えられるし、尺も稼げる。何から何まで制作側が準備しなくても、芸人自身でネタを考えてくるし。ところどころで爆破や電流など派手な画ヅラの罰ゲームも挟める。日テレ側でも、すでに水面下で『笑ってはいけない』の後釜としてじっくり育てている感があるのだが。
大喜利シーンでのにゃんこスター・アンゴラ村長の回答のひどさと、それに「あらカワイイ」で対応する有吉弘行の残酷さ。「今年の汚れ、今年のうちに」のあの姿勢は、ポスト年末の名物番組となりうる可能性を十二分に秘めている。Xデーはすぐそこだ。
今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、近著に『気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)がある。