サイゾーウーマンカルチャーインタビュー出会い系と違う「ウーマンレンタル」の実態 カルチャー 「Woman Rental」運営者・イケダシトムさんインタビュー 女性を借りる「ウーマンレンタル」の実態ーー“出会い系”とは違う、利用者が抱く「寂しさ」とは? 2017/12/27 15:00 インタビュー 「Woman Rental」公式サイトより おっさんレンタルに始まり、レンタル彼女、レンタル彼氏。はたまたレンタル家族など、さまざまな「○○レンタル」が登場している今、2016年に始まった「Woman Rental(以下、ウーマンレンタル)」というサービスが注目を集めている。 ■出会い系サービスとはまったく異なる 「ウーマンレンタルとは、サイトに登録をしている20〜50代のウーマンの中から、希望の女性を1時間からレンタルできるサービスです。話し相手や相談、買い物やイベント同行など用途はさまざまですが、性的サービスや犯罪・反社会的行為、公序良俗に反する目的のレンタルは一切お断りしています。サイトそのものとしては、ウーマン自身のプロフィールを掲載する『人間レンタル(時間貸し)ポータルサイト』に近い位置づけかと思います」 そう話すのは、同サイトを運営する“表参道ノハゲ”こと、イケダシトムさん。レンタル料は、登録しているウーマンが自ら設定した1時間当たりの単価×時間を事前にクレジット決済。当日の移動交通費と飲食代はユーザーが負担するシステムだ。 「新種の出会い系サービスと間違われることがありますが、本質的にはまったく異なります。一般的なマッチングサービスは色恋目的やビジネス目的など、双方の目的が明確です。対してウーマンレンタルでは、利用者の目的は多種多様。基本のルールを守れば、目的は利用者の自由だし、その依頼を受けるかどうかもウーマンの自由。どんな依頼が来るのか、ウーマン側もワクワクしているそうです(笑)」 このサイトは商取引上、ウーマンと依頼者それぞれ個人に取引の場を提供し、決済を代行するサービスなので、雇用関係や業務委託関係にはないという。時間当たりの価格設定も、ウーマン自身が決める……双方にとって、どうやら自由度の高いサービスのようだ。 ■離婚の相談も……赤の他人でなければ聞けない話 2017年12月の時点で、登録ウーマンの数は30名。人気ウーマンはプロフィールを随時非公開にすることもあるが、平均で20名前後のウーマンが名を連ねる。たびたびメディアでも取り上げられて知名度も上がり、今では月間100件のオーダーが届くという。 「ウーマンレンタル利用者の男女比は半々。年齢層も10〜60代と幅広く、職業も主婦、OL、学生や経営者などバラエティ豊かです。そのため、利用目的も多岐にわたります」 老若男女問わずウーマンを借りており、利用者の数だけ目的があるが、なかでも、お茶や食事をしながら相談に乗ってもらう「相談相手」としてのレンタルが多いとか。 「相談案件におけるキーワードで女性に多いのが『人生・自立』、男性に多いのが『恋愛・結婚』です。あとは、それぞれのウーマンの個性によって得意分野があり、子育てを終えたアラフィフのウーマンには離婚の相談、ビジネスに強いウーマンには起業相談、美容やファッションに長けていれば買い物同行などのニーズもあります」 既婚男性から“健全な非日常”として、食事しながら楽しくおしゃべりをしたい、というオーダーも。性的サービスや危険な要求などは、本当にないのだろうか? 「正直なところ、紳士的な男性利用者が多いことに驚いています。ただ、レンタルはカフェなどの公の場で行うことや、そのほかのリスク回避の方法を登録ウーマンにレクチャーして、安全なレンタルが実施されるように心がけています」 利用者のモラルとウーマンの自衛策によって、健全なサービスが運営されているようだ。 それにしても、相談に乗ってくれそうな20〜50代女性は巷にあふれているような気がするが、なぜ利用者はわざわざウーマンをレンタルするのだろうか? 「男女問わず、まったくしがらみがない赤の他人だからこそなんでも話せる、という人はとても多いと思います。親や先生には話せないことを相談したい、という学生からの依頼もありました。自分よりも多くの人生経験を積んでいる人に『話す』ことで、なんらかの『答え合わせ』をしている方が多いように感じます」 明確なアドバイスを求める依頼者もいれば、すでに自分なりの答えが出ており「背中を押してほしい」という相談や、同じ境遇にあるウーマンに共感してほしいという内容も。女性のこまやかな洞察力や共感力が、ウーマンレンタルの肝となっているのだ。 次のページ “レンタル”という方法でコミュニケーションを取る時代 12次のページ Amazon 「おっさんレンタル」日記 関連記事 剛力彩芽主演ドラマ『レンタルの恋』の「レンタル彼女」という職業は法的に問題ないの?レンタルできる“彼氏”と“執事”が見た、女の「しんどさ」と「欲望」の形“ご意見番”と化した千秋に見る、「年下女子から相談されやすい女」の特徴“結婚できない男”千原ジュニアが気をつけるべき、YOUという異性の相談相手光浦靖子×ジェーン・スーが語る“相談”の極意「笑ってあげることが一番の解決策」