サイゾーウーマンカルチャーインタビュー光浦×ジェーン・スー「女友だちの相談」対談 カルチャー 「お前より私のほうが繊細だぞ!」×「ジェーン・スー 相談は踊る」刊行記念対談 光浦靖子×ジェーン・スーが語る“相談”の極意「笑ってあげることが一番の解決策」 2015/07/07 19:00 インタビュー 左からジェーン・スー氏、光浦靖子氏 雑誌「TV Bros.」(東京ニュース通信社)の連載コラムをまとめた『お前より私のほうが繊細だぞ!』(幻冬舎文庫)を2月に上梓した光浦靖子。TBSラジオの冠番組を書籍化した『ジェーン・スー 相談は踊る』(ポプラ社)を3月に発表したジェーン・スー。同性から高く支持されている彼女たちが、きしくも相次いでお悩み相談本を出版した。他人に心を開く“相談”という行為を通して、人は何を求めるのか。相談によって現代女性の“生きづらさ”は解消されるのか。2人が相談のプロとして語り合った。 ――おふたりともたくさんの相談を受けていらっしゃいますが、どういったお気持ちで他人の悩みを受け止めているのでしょうか? 光浦靖子氏(以下、光浦) 『お前より私のほうが繊細だぞ!』は、「TV Bros.」の笑いのわかる人が読者なので、けちょんけちょんにけなしてもキレないし、そもそも人生を左右するほどの悩みは送ってこない。「コンビニに欲しいと思うものが何もありません」とか、「最近、僕のお母さんの格好がヒョウ柄化してきています」とか、ちょっと特殊ですよ。 ジェーン・スー氏(以下、スー) 私の方は、「同性愛者であることを母親に伝えられずにいます」といった大まじめな相談もあれば、「アイスクリームの木の棒の味が嫌いです」といったライトでふざけているものもあり千差万別です。番組に悩みを送ってくるということは、匿名の人に聞いてもらいたいということだと思うんですよね。例えば、「結婚10年目、家内から突然『離婚しよう』と言われ、困惑しています」というのも、周りには話せないけど聞いてほしいのだと思う。だから私としては、とりあえず聞いたところで半分は役目は果たしたと捉えています。その上でアドバイスするときは、本人の気持ちを否定しないように気をつけています。 光浦 プライベートではどうですか? 私はぶっちゃけ、あんまり相談されない。 スー 私も「折り入って相談があるので、時間をつくってください」という人はほとんどいませんね。大人になったら相談の入り口と出口のグラデーションがマイルドになるので、話をしているうちになんとなく相談ごとになって……というのはありますが、「折り入って相談」というのは、学生時代くらいじゃないですか? あの頃はヒマだから相談すらもイベントになってた。 光浦 確かに学生の頃は、毎日が相談だった。「目が合ったけどどうしよう」って、今考えたらバカだね~。でも、それが楽しかった(笑)。今となっては、私は恋愛経験がないもんで、恋愛に関しての相談はゼロですね。 スー 同世代だとママ友に関する悩みなんかがあるみたいです。私にはわからない状況なので役に立たないんですが。 光浦 私、ママ友の話を聞くの大好きなの。「ママ友付き合いって大変ね」って。 123次のページ Amazon 『ジェーン・スー 相談は踊る (一般書)』 関連記事 光浦靖子さんと"女の性"について、リアルに傷をなめ合ってきました小さな差異でこそマウントを取りたがる、“下に見たい”欲望の正体「東京は希望」「東京には何もない」山内マリコ×中條寿子の女子と地方男・女らしさや恋愛のフォーマットから解き放たれることで得られる、生きやすさと強さ「女はかわいい方が得」という刷り込みの、“かわいい”の曖昧さを探る