「暴力事件」渦中でも、我が道を貫く貴乃花一家のスピリッツ
――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!
◎鋼の心
過熱報道が続く中、どこに対しても、心も口も全く開こうとせず、我が道を貫く貴乃花親方。不惜身命っ!
移動のたびにマスコミ陣から一斉に声を掛けられるも、ガン無視の親方。マスコミにしても、そんなのわかった上で形式として声を掛けているワケで。どうせ無視されるなら、「協会と、どんな話をしたんですか?」「貴ノ岩は今どうしてるんですか?」「親方、親方、何か一言!」って通り一遍の質問の中にまぎれて「そのストールはどこで買われたんですか?」「靴は息子さんのなんですか?」「あのサングラスは、どういうつもりで掛けてるんですか?」「そのパーマはどこであてたんですか?」「その際、美容師には何て注文を?」もぶつけてほしい。どうせ無視されるんだからさ。
そして、このタイミングで、2冊立て続けに本を出す貴乃花の息子。出版イベントも開催予定らしい。あそこの一家、みんなホントにハート強いよね。相撲介さなくても「不都合な真実はないことにする」というスピリッツは、みなまで言うなで共有できてる。不撓不屈!
◎手のひらを太陽に
「子育てする女性が活躍できる社会になってほしい」と、議会に赤ちゃん連れてきた熊本市議会の女性議員。……うへえ。
こういう人に対して変に説得すると、悪者にされかねないし。「理不尽」をわかりやすく示すためには、どうすればいいんだろ。
「じゃあ、私も子ども連れて行こうっと」「ウチだって、寝たきりの目の離せないじいさんがいるんだ。ストレッチャーに乗せて連れて行こう」「ウチにも病気の牛が」「ウチの豚もお産間近だ」「息子が引きこもりで、精神的に不安定なので、家で1人にできない」「だったらウチのプードルのチャッピーちゃんも。お留守番嫌いなのよね」で、「それでは市議会を始めます」「ホンギャーッ!」「嫁がメシを食わせてくれーん!」「モー!」「ブヒー!」「オヤジぶっ殺すぞテメー!」「ワンッ、ワンワン!」。阿鼻叫喚となった議場の惨状を見せたら、どう思うんだろうか。己の愚を知るのだろうか。いや、こういうヒトって「みんなで参加できてよかった(涙)」ってなりかねないからな。……につける薬はねぇ。
◎天災か!?
三田佳子の息子、再び。いや、再びどころじゃないっつうの。忘れた頃に、ありとあらゆるパターンを見せてくれる、親不孝のデパート。今回は「こづかい1日15万円」報道も出てたし。前より増えてんじゃねーか。
『過保護のカホコ』(日本テレビ系)出演で、「あえて」な感じを抉って、「もう過去の話です」という顔をしていた三田佳子であるが。過保護のヨシコは進行中。深刻なドキュメンタリーであるな。
今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、近著に『気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)がある。