コラム
仁科友里の「女のための有名人深読み週報」

三遊亭円楽の不倫女性を「頭おかしい」となじるハイヒール・リンゴ、その大きな矛盾点

2017/11/16 21:00
『ビーバップ!ハイヒール』(朝日放送)公式サイトより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな有名人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の有名人>
「頭、おかしいんちゃいますか?」ハイヒール・リンゴ

『ノンストップ!』(フジテレビ系、11月14日放送)

 三遊亭円楽が、一般人女性と錦糸町のラブホテルに入る姿を「フライデー」(講談社)に撮られ、不倫を認めて謝罪したのが昨年の6月。今度は「フラッシュ」(光文社)が、円楽主催の博多でのゴルフコンペに、例の女性が参加している写真を掲載した。不倫関係が続いていたのかについて記者が尋ねると、円楽はきっぱり否定。説明によると、円楽主催の「博多・天神落語まつり」が開かれ、円楽周辺が20数人のツアーを組んで博多を訪問、ゴルフコンペは打ち上げであり、女性は単なる仲間の1人であることを強調した。

 不倫を肉体関係と仮定するのなら、一緒にゴルフをしていることイコール不倫ではない。しかし、昨年の謝罪会見のプレッシャーにあらゆる意味で凝りていたら、誤解を招くような行動は取らないはず。ゆえに、やはり不倫は続いているとみる人もいるだろう。

 円楽の味方をするつもりはないが、昨年の謝罪会見時に、女性とは仲間として今後も会うと明言していたし、「フラッシュ」も不倫をはっきり裏付けるような写真が撮れたら、そちらを掲載するだろうから、関係が続いているかどうかは写真を見る側の判断によるだろう。そんな中、この件に怒りを露わにしたのが、ハイヒール・リンゴである。

 11月14日放送の『ノンストップ!』(フジテレビ系)に出演したリンゴは、「(相手の女性は)頭、おかしいんちゃいますか?」と女性有責論を唱えた。かつての不倫相手が、妻の目の届かない旅先で夫のそばをちょろちょろしていたら、いい気分はしないという妻側の立場に立った意見だろう。

 しかし、誘われもしないのに、女性がゴルフコンペに押しかけるとは考えにくい。仮に女性が行きたいと頼んだとしても、円楽が拒否すれば終わる話である。ということは、女性だけが悪いということはなく、どっちもどっちなのではないだろうか。

 円楽は夫人に対し、事前に女性を含めての博多訪問についてを説明し、許可を取っていたそうだが、リンゴの怒りはなかなか収まらない。「奥さん、怒ってもいいんちゃう?」としつこく首をかしげていたが、ここで思い出すのは、リンゴが今年9月、デイリースポーツの取材に「不倫たたき、一度立ち止まって考えませんか?」と提言していることである。リンゴは山尾志桜里議員の不倫騒動を例に挙げ、「パートナーが怒るのは当然だけど、世間になぜ謝らなきゃいけないのか。そもそも、不倫に社会的な制裁は必要なのか?」と、山尾議員に対する報道を不当なものだと主張した。

 政治家である山尾議員は公人だし、宮崎謙介元議員の不倫が発覚した際、先頭を切って責めていただけに、巨大なブーメランとなって返ってきたのは致し方ないことだと私は思うが、リンゴは、そこはスルーである。

 それに、リンゴの「パートナーが怒るのは当然だけど、世間になぜ謝らなきゃいけないのか」論で言うのなら、妻が納得している円楽の不倫再燃疑惑にリンゴが怒るのもおかしな話なのである。リンゴは山尾議員について「私が会った中で1、2を争う優秀な人という印象」と述べていた。山尾議員の不倫は擁護し、円楽の相手を叩くのは、輝かしい美貌と経歴を誇る山尾議員にあこがれを感じる一方、円楽の相手の女性は一般人なので、軽く見ているだけの話ではないだろうか。

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