「美人○○アドバイザー」が狙う名声と男――朝活に集う“自分で肩書をつけるオンナ”とは?
ここ数年のトレンドとして、自らに肩書を付けTwitterやブログというようなSNSを使って活動する「自称〇〇」が増えている。今では当たり前となった「ブロガー」や「インスタグラマー」も、元々はネット時代の新しい“肩書系”職業だろう。その成功例と言えば、日本だけには留まらず世界的な有名人となった「こんまり」こと近藤麻理恵。彼女は『人生がときめく片づけの魔法』(サンマーク出版)がベストセラーとなり、その名をメディアにとどろかせたが、当初は「片付けコンサルタント」と自称していた。
自身の編み出したハウツーの価値を高め、情報商材として売り込み、仕事にする。そんな成功を夢見る、新たな肩書女子が出没するホットスポットとなっているのが、なんと「朝活」だという。耳慣れない未知の肩書が世にあふれ、そのインパクトに好奇の目を向ける人が多い中で、彼女たちの“素顔”が気になる人も少なくないのではないだろうか。かねてから、女性同士のコミュニティに興味を持ち、自らそこに飛び込んで研究している筆者は、その活動の一環として、ベールに包まれていた朝活に参加してきた。今回は、筆者が数々の朝活現場で遭遇した“自ら肩書をつける女”たちの実態についてレポートする。
■そもそも「朝活」とは何か?
朝活とは、文字通り出社前の時間を使い、異業種交流会として意見交換をするのがメインで、それは「朝会」と呼ばれている。朝会の舞台となるのは、おしゃれなカフェや少し敷居の高い店のケースが多く、ビュッフェの料理や、カフェのドリンクなど「インスタ映え」と呼ばれる要素も兼ね備えている。夜に開かれる勉強会よりも、カフェでのドリンク代のみと費用が安く済むので、本業での収入が少ないものにとっては、ありがたいと言えるだろう。
テーマを持った朝会の中でもポピュラーなのが「読書会」。1~ 3分程度で、最近読んだ本をみんなの前でプレゼンするのが定番だ。「ビジネス書」や「自己啓発書」というようなツッコミどころが少ない本を取り上げる人が多く、それは、その場で恥をかきたくないという精神からなのかもしれない。ある意味、朝会は純粋な「読書好き」が集まるような趣味の集いとは一線を画しているようだ。