サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「non・no」恋愛強者ぶりにモヤモヤ カルチャー [女性誌速攻レビュー]「non・no」11月号 「私たちはモテて当然」の恋愛強者ぶりを発揮する、「non・no」女子大生に募るモヤモヤ 2017/10/15 18:00 non・no女性誌レビュー 就職活動は人間関係のリセット期!? そんなノンノ女子たちにとって、人生の分かれ目となりそうなのが、就職活動。続いて「内定取りたて女子のリアルデータ」を見ていきましょう。就職状況がいい時代のせいか、就職氷河期のような「内定が取れない……」といった悲壮感は漂っていません。ほとんどが、大学3年の3月から就活を始め、8割近くがインターンも経験しているとのことで、ノンノ女子は真面目な子が多いのでしょう。 そんな中で気になったのが、「内定4女×就活3女の就活ガチトーク」。就活中の人間関係について、4女が、「一つ下の彼氏がいたんですけど、話がどんどんかみ合わなくなって、最後は音信普通で別れました」「自分にとって本当に必要な人が誰か分かった感じです(笑)」と上から目線で語っており、ほかのメンバーも「就活の時期って追い込まれているから、どういう性格かって、人の本質も分かる」「人と比べがちになるけど、それをどう乗り越えるかの試練の時期でもあると思う」「人生も人間関係も精査される」と頷いているんです。「みんなと同じで安心」という価値観を持つ女子大生たちは、就活を通して、「人と比べる」ことを知り、これまでの人間関係に疑問を抱き始める……そんなステップを踏んでいることに気づかされました。 ■インスタから垣間見られるノンノ女子の闇 最後に「図解! モテるストーリー モテないストーリー」を見ていきましょう。「ストーリー」とはインスタグラムの「24時間で消えてしまう動画投稿機能」のこと。「みんなと同じ」が大事な女子大生コミュニティでは、インスタの使い方にも細心の注意が必要なようです。「インスタは基本的に楽しいことをシェアしたい場所」のためネガティヴ投稿はNG。また、「知らんがな」と思ってしまうような「自撮り」や「内輪の飲み会」など、見る人がどうでもいいと思ってしまうネタもNG。歓迎されるのは癒やし系の「可愛いペット」、また「美味しいお店の情報」「料理の作り方」などは参考になるのでOKだそうです。また「コーディネートの全身写真」や「彼氏の姿」、そして「誕生日」「旅行」などのイベント投稿については、「ストーリーで一瞬見るくらいが自慢っぽくなくて好感度が高い」という意見がありました。 アラサー以上の世代が、あこがれられたいという気持ちから、リア充自慢や持ち物自慢に走り、時には一般人ですら炎上騒動を起こしてしまうのとは違って、子どもの頃からスマホのあったSNSネイティヴ世代にとって、インスタはコミュニケーションの場なのでしょう。社会人になったら、ますます投稿ルールが増えそうで、気が重くなったのは筆者だけでしょうか。 一方で、長文ポエムには「ツイッターへどうぞ」という声も。表面的にはみんな仲良く盛り上がり、平和なコミュニティを築いているようなノンノ女子たちですが、思いのほか深い闇を抱えているのかもしれません。 (橘まり子) 前のページ123 最終更新:2017/10/15 18:00 Amazon non-no (ノンノ) 2017年11月号 [雑誌] 「この世をば わが世とぞ思ふ」お年頃なのね 関連記事 女子校出身者をディスりまくる、「non・no」恋愛あるある企画の意図とは?「non・no」モデルの私服に見る、新しい“量産型女子大生”と葛藤“ルブタン特集”で読者をマウンティング!? 「GINGER」の突然変異に募る不安「GINGER」が自己啓発雑誌に!? 全編“愛”というテーマのインタビューで読者を説教!!「裸になれる女」特集に見る「GINGER」女子の欲望の裏――「ありのまま」「自然体」への畏怖 次の記事 猫島もJ2リーグもキーワードは“よそ者”――自分の知らない日本と出会う2冊 >