「コスメ好きの客は独特」「新人BAは化粧が変」ーー現役BAの本音座談会
――皆さんは、お気に入りではないんですか?
ファイト 最初は飲み会とか誘われてたけど、こいつはダメだなって思われたのか、途中から何も言われなくなりました。
ヤスコ・オン眉 私も。
――まったく派閥に属さない人もいるんですね。
ファイト そういう派閥とか作っちゃう女にはなりたくない。なる前に辞めたい。
ヤスコ このまま働き続けると、ああなっちゃうって、成れの果てを見せられてる感じですよね。その前に絶対、寿退社したいなって思ってます。
――皆さん、長く続けられてますが、辞めない理由って何かあるんですか?
ファイト 理由なんかないですよ。辞められるなら、ただちに辞めたい。転職活動も何回かしてるけど、うまくいかないだけです。
オン眉 結局、人手不足だから、気軽に辞められないというのもあります。「辞めたい」って言っても、めちゃくちゃ止められますよね。
ファイト 私、「辞めたい」って言って、店長に泣かれたことがあります。「今あなたに辞められると、私が本当に困る」って。こっちも困ってるんですけど……って話。その人の涙に負けて、結局続けることになっちゃったけど。
――何が理由だったら辞められるんですかね?
3人 結婚。
ヤスコ ほとんどが寿退職です。結婚決まったら辞められるっていう、暗黙の了解みたいになってる。
ファイト 逆に言うと、結婚してまで続ける仕事じゃないってことなんですよね。家庭と両立させたい仕事と考えてる人は少ないと思う。実際に、うちの店舗は全員独身。
――そうなんですね!
ファイト 中には、熱意持って仕事してる子もいるにはいるけど。コスメが大好きだからという理由で入ってきた新人は、休みの日も「他店研究に行ってました〜」とか言ってるし。でも、そういう子は大抵おかしい。化粧も変だし。コスメ好きな子って、こだわりが強い。自分を信じすぎてるから、客観的に見ることが苦手なんだと思う。
ヤスコ お客さんでも、コスメ好きの人って独特ですよね。
――独特って、どんな感じなんですか?
ヤスコ 普通の人は、雑誌で見て気になった商品を買いに来るって感じなんですけど、コスメオタクは、コスメカウンターを物色するのが趣味。だから、こっちが声かけても無視。仲間と一緒にコスメカウンター回って、自分のお気に入りのアイテムを見つけたら「これいいの〜」って紹介が始まる。私たちは、そのプレゼンテーションを延々と見せられてます。
ファイト 「これ使ってる」って言うためだけに寄る人は多いです。逆にうちらがプレゼンされます。「これ、こんなに良くて、こんなふうに肌が変わった!」って。へ〜、よかったですね〜、みたいな……。