ギラギラで怖い松岡昌宏から気さくな「松兄」へと変貌した、TOKIOの“あがり”方
今回ツッコませていただくのは、『櫻井・有吉 THE夜会』(TBS系、9月21日放送分)で思い出した、TOKIO・松岡昌宏の変化。
いま「TOKIO・松岡」と聞いて思い浮かぶことといったら何だろうか? 「気さくなあんちゃん」か、「後輩に気前よくおごる人」か。それとも「『必殺仕事人』(同)とか『遠山の金さん』(同)とか、時代劇やる人」か。あるいは「マツコが大好きな人」という人もいるかもしれない(日本テレビ系『月曜から夜ふかし』に松岡が出演した際に、マツコがうっとりしながら「エロい顔してる」と発言したのは印象的)。
いずれにしろ、現在の「TOKIO・松岡」に対する世間的イメージは「いかつい見た目ながら、優しく人望があって良い人」が強いと思う。
しかし、意外だったのは、番組冒頭で、かつてジャニーズ事務所の合宿所があった「思い出の原宿」を調査するという企画で、松岡が原宿の街を歩いていても、一般人からキャーという歓声が上がらなければ、周りに誰も寄り付かないこと。
これが夜の新橋や、赤提灯の飲み屋街だったら、反応が大きく異なりそうだが、若い子たちにとっては「あ、知ってる人、ウケるー」くらいなのだろうか。そういえば、KinKiKids・堂本光一が同番組で竹下通りを歩いたときも、遠巻きに見ている感じだった。
ともあれ、誰も声をかけてこなくとも、そこはコミュ力抜群の松岡、自分から女子高生にもガンガン話しかけていく。相手が若い女の子でも、怖そうな人でも、子どもでも高齢者でも、誰にでもフラットにガンガンいけるのは、ジャニーズ全体でも他にいないのではないか。
その一方で、番組では、いわゆる「松兄」になる前、TOKIOとしてのデビュー会見時の「松岡昌宏」の映像も紹介していた。
つい忘れがちだけど、久しぶりに思い出した。昔はどこから見てもキラキラ? あるいはギラギラのジャニーズ系だったことを。髪形や眉、全体の雰囲気は、木村拓哉風にしているようにも見えるし、自由で舌足らずな甘いしゃべりは田原俊彦風でもある。
さらに、「いかつく見えて、優しい」雰囲気の今と違って、本当に怖そうだったことも、世間はすっかり忘れている。
一体いつから、「いかつく見えて、優しい人」というパブリックイメージが浸透したのか。