[おちぶれ続けるアラフォー風俗嬢と男たち]

5年で25倍の梅毒患者! アラフォー風俗嬢が告白「吉原激安ソープは性病の溜まり場」

2017/09/03 21:00

風俗嬢サイドの性病意識も希薄

 私が働いていたソープランドは、性病検査義務店ではなかった。建前上は「コンドーム着用」を売りにしているせいか、接客1人あたりの風俗嬢へのバックは5,000円から。1万円もかかる検査に毎月きちんと行けている風俗嬢は少ない印象だった。

 潜伏期間が半年近くあるコンジローマにかかり、悪化するまで気がつかず接客していた嬢もいた。毎月きちんと検査に行っていれば、感染者はもっと少ない人数で済んだかもしれない。彼女は重症化して治療に2カ月もかかったそうで、検査に行っていれば、生活がより苦しくなることはなかったかもしれない。クラミジアが悪化して、街なかで体調を壊し、そのまま救急車で運ばれ即入院になった子もいた。入院理由がクラミジアです、なんて死んでも誰にも言えないよ。

 最近主流の“ナマ中出し”をするいわゆるNS店、スキン着用のS着店、果たしてどちらが性病リスクが高いのか。ハイリスクなのはNS店だと、ソープで働く前は思っていた。でも、内情を知れば知るほど関係ないのだとわかった。なぜかというと、私はコンドームを着用しているのにもかかわらず病気をもらった。恐らく生フェラをしていることと、婦人科の先生が言うには、まんこの中がふわふわで、おりものが通常の人よりも多いことが原因だ。それに、周りの風俗嬢に聞いてみると、意外とゴム着で性病をもらっていた人は多いのだ。一方で、ゴム着ではしょっちゅう性病をもらっていたのに、NS嬢になってからは一度ももらっていないという、謎の衝撃話も聞いた。感染予防100%でないにしても、コンドームの存在意義って一体……。

 さらに驚いたことは、スキン着用店なんて表向きで、実は“生嬢”だらけだということ。

 デリヘルで淋病とクラミジアに感染

 最近ご指名いただいたおじさんは、私が在籍していたスキン着用が売りのグループ系列店で遊んでいたが、みんな「ナマナマナマ」だったそうだ。コンドームもしないでアナルファックで中出しまでしていた。初回はゴム着用でも、2回目3回目と常連さんになるとお礼にナマで中出しさせてくれる子も多いのだとか。おじさんヤバいな……と思い、「検査に行ってくださいよー」と警告したら、案の定クラミジアが出た。もはやここまでくると、ナマとかゴムとか関係ない。性病から自分の体を守ってくれるのは定期検査だけ。


 デリヘルで働いていた頃には、淋病とクラミジアを同時にもらったことがある。その頃の私はまだまだ無知で、恐怖からなのか怪しいと感じつつ検査を怠った。「あれが症状だったのかも」と後から思うことがあっても、怪しい=検査という発想にはなかなかならない。気が付いた時にはかなりつらい症状で、まんこの周りもただれてしまった。毎月定期検査に行って早く治療をしていたら、あんなにつらい思いもしなかっただろうに。

 軽い性病だと甘く見ていても、一度感染すると一生背負って行かないといけないような病気にもかかりやすくなる。そのためにも未然に防げるものは極力防ぐように、定期検査が大事だということ。ここまで言っても、それでも検査に行かない人はいる。

 いっちょまえにSEXなんぞする割には、性病を軽く考えている人。自分も怠っていたことがあるから気持ちもわかるし、非難もしない。もっと定期検査の重要性を伝えるには、やっぱり面と向かって一人ひとりお話してあげないとダメなのか。

 でも、なんだか性病と検査の話ばかりしている風俗嬢なんて、全然エロくない。私は地雷嬢みたいだな。

mandara*曼荼羅*(まんだら)
デリヘルで風俗デビューし、現在出稼ぎ&吉原ソープを掛け持ちするアラフォー。子宮筋腫と腎臓の手術経験があり、現在は子宮頸がん中等度異形成持ち。売りはHカップのおっぱいだけれど、1日2万稼ぐのがやっとの売れない風俗嬢。
ブログ「続・おちぶれ続けるアラフォーでぶ女の赤字返済計画


最終更新:2017/09/03 21:00
文庫 性病の世界史 (草思社文庫)
梅毒でググると写真がマジエグい……