サイゾーウーマンカルチャーインタビュー海老蔵への「世間の視線」に違和感 カルチャー 精神科医・和田秀樹先生インタビュー かつてのワルが“立派な人”に!? 海老蔵への「世間の視線」に違和感を覚えるワケ 2017/08/02 15:30 小林麻央市川海老蔵 海老蔵のブログは、旧来の日本人の美学に反する 海老蔵は、すっかり多くの人に同情される対象となった。しかし、本当に妻を思う人が、あれほどあけすけに、妻の病や死をブログに綴るだろうか? 「海老蔵氏のブログの内容は、(あまりにも私生活を公にしすぎており)旧来の日本人の美学には反するもので、炎上するのもやむを得ないでしょう。日本におけるインターネット社会は、現代の感覚では信じられないほど、昔の“ムラ意識”を引きずっていますから。 僕自身もすごく不思議なのですが、ネットを“自分が正義の味方になる場”と捉える人は、ずいぶん多いですね。言われた側の心情なんて全く気に留めず、正論を振りかざし自己陶酔する。無論、海老蔵氏がそうとは限りませんが」 情報の発信者も受け手も陥りかねない、ネットの闇である。では、海老蔵に対して、「ブログは金儲け目的だろう」と、受け手がひねくれた見方をしてしまうのはなぜなのか? 「大多数の人が、自身の生活に対して不満をくすぶらせているのが現状です。格差社会化に伴った、貧困の深刻化や非正規雇用者数の増加が原因のひとつです。個人の心がけだけでは、エンビーがまん延する状況は変わりません」 やり場のない不満のはけ口を、常に探し求めている。そんな“弱い”立場に置かれた人々にとって、今回の一件を機にさらなる人気を集め、活動を広げていくであろう海老蔵は「ムカつく」存在なのだ。だからこそ、批判の標的や違和感の原因になるのだろう。 (門上奈央) 和田秀樹(わだ・ひでき) 東京大学医学部卒、精神科医。国際医療福祉大学大学院教授、川崎幸病院精神科顧問、和田秀樹こころと体のクリニック院長。また映画監督の顔も持つ。『この国の息苦しさの正体 感情支配社会を生き抜く』(朝日新聞出版)ほか著書多数。 前のページ12 最終更新:2017/08/02 15:30 Amazon この国の息苦しさの正体 感情支配社会を生き抜く (朝日新書) 海老蔵といえば灰皿 関連記事 ローラの独立・洗脳記事で浮上した、芸能事務所の“嫌がらせ”とマスコミの共犯関係小林麻央さんの死に対して、感情移入する人とできない人の心理とは?「結婚とはあきらめである」を体現する、市川海老蔵の良妻・小林麻央のB級力市川海老蔵、「隠し子」との親子関係“円満”報道! 元交際相手と妻・麻央に思うこと関東連合&怒羅権――凶悪事件の「半グレ集団」はいかに成り上がったか 次の記事 「カホコ人気」急上昇の理由は? >