仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

小原正子の夫婦エピソードはなぜ笑えない? “モラハラ夫”と“認められたい妻”の構図

2017/06/08 21:00
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小原正子オフィシャルブログより

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の芸能人>
「好きな女やから、こんだけ直してあげよう思うんちゃうか?」クワバタオハラ・小原正子
『踊る! さんま御殿!!』(日本テレビ系、6月6日)

 夫への不満をテレビで語るというのは、案外難しい仕事ではないだろうか。

 深刻な不満では笑えないし、夫のイメージが下がることもある。こういう時、笑いに落とし込めるお笑い芸人は番組制作者にとって頼れる存在だろうが、夫婦ネタをクワバタオハラ・小原正子が語る時、なんだか笑えないのである。

 元プロ野球選手・マック鈴木と結婚し、今や二児の母となった小原だが、独身時代はダメ恋愛を繰り返すキャラクターで売っていた。番組名は失念したが、番組の年下制作スタッフと付き合っている時は、身の回りの世話はもちろん金も貢ぎ、最終的には「お母さん」と呼ばれてしまったことや、青年実業家だと思って交際していた男性が、詐欺師だったなど、インパクトのあるネタを披露していたのだ。


 マックとの恋愛も、最初は順調とは言い難かったようだ。「週刊朝日」(朝日新聞出版)によると、小原が経営していたバーにマックがやって来たことがきっかけで交際が始まったものの、1年以上交際しても、「彼氏」と公言されることを嫌がられたり(マックには、ほかにもガールフレンドがいた)、タバコを吸う女性が嫌いなマックのために禁煙しようとすると、「タバコまでやめられたら、真剣に付き合わなきゃいけなくなるから、やめなくていい」と言われたりなど、小原のひとり相撲は続く。

 「女性自身」(光文社)によると、タワーマンションに住む売れっ子芸人の小原に対し、マックの収入は「普通のサラリーマン」程度。小原はマックに合わせ、高層マンションを引き払う。酒を飲むのをやめ、化粧も薄くするなど、マックの好みに合わせていく。収入差のあるカップルの場合、高収入の方にライフスタイルを合わせることが多いが、マックが小原に歩み寄る気配はない。私には、なぜここまでペコペコしなくてはいけないのか疑問だが、小原は『ぶっちゃけ告白TV!カミングアウト!』(フジテレビ系)で公開プロポーズし、外堀を埋めて結婚にこぎ着けた。

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