サイゾーウーマンコラム仁科友里「女のための有名人深読み週報」セカオワ・Saoriの面倒くささとは? コラム 仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」 セカオワ・Saori、Fukaseへの“依存”に見る「幼馴染を強調する女」の面倒くささ 2017/01/19 21:00 女のためのテレビ深読み週報アーティスト Fukaseを語る時、Saoriはいつも笑っている。2人が過去に交際していた説が持ち上がるのも、SaoriがFukaseへ送る視線が妙にねっとりしていたり、Fukaseを語る口調に、単なる仲間を超えた熱っぽさがあるからだろう。もしFukaseが元カレだとしたら、Saoriの言動は“未練”と呼ばれる感情になるだろうが、過去に交際していようといまいと、私にはSaoriの行動は単なる“自己愛”に見える。 Saoriは同番組で、「必要とされたい。『Saoriちゃんがいないと、SEKAI NO OWARIじゃない』と思われたい」と語っている。それでは、どうすれば一番てっとり早く“必要とされる”ことを感じられるかというと、“面倒を起こす人”のそばにいて、なだめすかしたり、尻拭いをすることなのである。 Saoriは、体調の悪い日が多いというFukaseを理解し、気遣うことで、彼に必要とされる。上述したレコーディングの場合も、FukaseがSaoriの指示に素直に従って歌ってしまったら、ラクすぎて“必要とされる感”は少ない。かといって、FukaseがSaoriの指示を完全無視して、レコーディングを拒否したら、曲が出来上がらないので話にならない。ゴネるけれども、最後は言うことを聞くFukaseは、Saoriに、最上級の“必要とされる感”を与えられる存在なのである。 “必要とされる”存在といえば、恋人を連想する人もいるだろう。確かに恋人は親密な関係といえるが、恋愛関係とは、かなり不安定な人間関係で、いつ破たんするかわからない。血縁関係も、互いに遠慮がないだけに、こじれると厄介だ。仲のいい友達でも、芸能人でなければ、Fukaseの悩みは理解できないだろう。SaoriはTwitterで「幼稚園からずっと一緒に生きてきた我がボーカリスト」といった具合に、Fukaseとはつきあいが長いことをことあるごとに強調するが、同業の幼馴染というのは、実は一番長く“必要とされる”ポジションだということを知っているのではないか。 1月12日、Saori、そしてNakajinがそれぞれ結婚を発表し、Fukaseへの“依存”にピリオドが打たれるかと思ったものの、2人は今後もセカオワハウスでメンバーと同居を続けるそうである。Fukaseのそばにいたい、でも、結婚というものもしてみたい。そんなSaoriを見ていて思い出すのは、あだち充の名作『タッチ』(小学館)の浅倉南である。甲子園を目指す成績優秀な双子の弟・上杉和也が、自分に気のあることをわかっていて仲良くしているが、ちゃっかり兄の達也とキスする女、南。あれもこれも欲しがり、どっちにもいい顔をする女。そういえば、南も上杉兄弟の幼馴染である。幼馴染を強調する異性は、一番生臭く野心的な感情を隠しているように思えてならない。 仁科友里(にしな・ゆり) 1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、最新刊は『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。 ブログ「もさ子の女たるもの」 前のページ12 最終更新:2017/01/19 21:00 Amazon タッチ TVシリーズ コンプリート DVD-BOX (全101話, 2400分) あだち充 アニメ [DVD] [Import] 理想の女性は浅倉南って言ってる男、目を覚まして 関連記事 オードリー・若林正恭、オリラジ・藤森への不快感に見る「意固地な上下関係」意識離婚危機報道の松居一代、熱心に更新するブログに感じた“欲求不満”の正体「SNSで自慢する女」への嫌悪感を語る横澤夏子、その裏側に見える“見下し”の目線性適合手術を受けたKABA.ちゃん、ダメ出しをする両親の言動に欠けていたモノHKT48・指原莉乃は、本当に「友達がいない」のか? 自虐発言ににじみ出る“生臭い野心” 次の記事 香取、今の財布は「木村からもらったもの」? >