『口紅美人と、甲冑女。~野宮真貴とジェーン・スーが女を語る~』イベントレポート

「美人になることに照れてはいけない」野宮真貴とジェーン・スーが語った女、美、モテ

2016/10/26 21:00
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野宮氏とジェーン氏(右)

■「白湯、蒸し野菜は世の中で一番嫌い」

 美人になることについて、両氏ともに「若いうちは美人になる=最大公約数にモテると思いがちだが、実はそうではない」と断言。その上で、今より20キロほど痩せていたジェーン氏の昔の写真も披露された。当時は大失恋をした後だったため、痩せてモテファッションに身を包み、最大公約数にモテることで自尊心を立て直そうとしたそう。

 しかし痩せたところで険のある表情になり、また飲み屋で1人飲みをしていた際には「すぐにヤレる女」だと勘違いされるなど、とても嫌な経験をしたんだとか。また、「この時が自分の個性かと言われるとまた違う。結局、オリジナリティのある美人にならないと意味がないんだと悟った」(ジェーン氏)と当時を振り返った。

 そして「自分の見た目でコンプレックスを持ったことは?」とジェーン氏に問われた野宮氏は、「昔は自分の顔が嫌いで、唇も小さく見えるようなメイクをしていた」と返答。『赤い口紅があればいい』では、「世の中には美人か美人予備軍しかおらず、雰囲気美人は誰にでもなれる」と主張する野宮氏が、自身のコンプレックスを乗り越えていかに試行錯誤をしながら「美人に見せる」ことにチャレンジしてきたのかについて記述されている。

 そのテクニックやノウハウは、雰囲気美人の話ではあるが、決して曖昧な雰囲気の話ではなく、いたって論理的。「『毎朝しっかりと朝日を浴びて、一杯の白湯を飲みましょう』みたいな、訳のわからないライフスタイルの話じゃないから読んでいてタメになるし面白いですよね」とジェーン氏があらためて新刊の良さについて言及すると、野宮氏は「私、白湯って世の中で一番嫌いな飲み物。すごくつまらない」と一刀両断し、会場は爆笑に包まれた。


 また、「この年になってもなんでもかんでも斜に構えるのは逆にダサいと気付きまして、声を大にして言いたいのは、生でも食べられるオーガニック野菜の本当の美味しさ」と著書でも書いているジェーン氏。オーガニックの話になると、野宮氏は更年期を迎えた際にハーブやアロマといった植物を使った自然療法「フィトテラピー」に行き着いたと語った。ただ、一方で「私、生野菜は昔から嫌いで、特に一番嫌いな野菜の調理法は蒸し野菜。あれもボンヤリしていてすごくつまらないよね」と終始、ほかではなかなか聞けない野宮氏の毒舌トークがさく裂した中でトーク前半は終了した。

『赤い口紅があればいい いつでもいちばん美人に見えるテクニック』