角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第122回

今の子どもは「快適」に慣れすぎ!? 自制心を養うため保育園で“あえて”揉め事を起こしてみた

2016/10/15 16:00

 食事といえば、3歳近いのに、手づかみで食べる子がいます。成長の流れは、手づかみ→スプーン。ほとんどの子が2歳前半にはへたなりにもスプーンで食べようとします。お母さまに相談したところ、汚れるのがイヤで、全て保護者が食べさせているそうです!

 以前も、「なかなか歩かなくて」とお母さまが心配している子がいたのですが、よくよく聞くと、公園などの屋外は汚くなるので、ベビーカーから降ろさないというじゃないですか! 親が成長の足かせになっているケースもあるので、神経質なママは要注意です。

 そんなママたちを観察すると、保育園でワイルドに育ててくれるのはよくて、「自分と一緒の時はきれいでいてほしい」な方もいて……。どうやら、子どもを無菌空間で育てたいわけではなく、汚れた服や体、食べこぼした床やテーブルを掃除するのが面倒くさいだけみたいなので、まだ救われます。無菌空間で育てたければ、保育園や幼稚園に預けないで、自分で育てなさい! と言いたいので。

 小学校に行ったら、周りとの感覚の違いで、不登校になること間違いナシです。前に、「ミネラルウォーターで沐浴」という驚愕ママが見学にきて、全力で入園を阻止したことがありました。確実にモンスターペアレントになるし、そもそも方針と合わなさすぎますよ。私は、強い体、優しい心、賢い頭を持つ子どもを育てたいです。丈夫が一番。

角川慶子(かどかわ・けいこ)
1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月に「駒沢の森こども園」、2016年4月からは派遣ベビーシッター「森のナーサリー」をオープンさせる。家庭では8歳の愛娘の子育てに奮闘中。


最終更新:2016/10/15 16:00
いい子に育てると犯罪者になります (新潮新書)
ここに一言