サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー“モテワンピ”で男を姑化させる「CLASSY.」 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」10月号 「CLASSY.」が何度目かの“モテワンピ”企画をぶち上げ、男性陣を総姑化させる事態が発生 2016/09/14 21:00 女性誌速攻レビューCLASSY. ■「可愛く見える」も「進化心理学」も遠く霞んでいくDaiGOの説明 「着なきゃ損する! 『誰でも可愛く見える服』」というページも直球のモテ企画。「『CLASSY.』世代の男性たちに女性のどんな服が好きかと聞くと必ず“Tシャツにデニム”を代表するシンプルなカジュアルが挙げられます。でもそれって本当でしょうか?」と、壮大な疑問から企画はスタート。確かにお高く留まってなさそうなファッションに人気が集まっているのは、これまでの「男性ホンネ座談会」でも実証済みです。 そこで「シンプルカジュアルなコーディネート」と「可愛いキレイめコーディネート」で合コンで行ったときの印象はどう違うのか、同じ読者で実際に検証しています。はたして結果は……。シンプルカジュアルの合コンは「親近感は湧くけどお互いその先は見えない」「元気で明るい雰囲気でホッとはしますが…」とイマイチ盛り上がりに欠けたのに対し、「華やかなオーラが加わって、気分が上がる」「キレイめな服って断然いい女に見える!」と可愛いキレイめコーデでの合コンは前のめり。「CLASSY.」の目論見通り、「結論 やっぱり女のコらしい服装の方が好印象だった」ということに相成りました。強引か。 では実際になにを着ればかわいく見られるのか、次のページでポイントを徹底解説しています。こういう強引企画のときに決まって「CLASSY.」が出してくるのが謎の恋愛専門家ですが、今回の生贄はメンタリストのDaiGO。「進化心理学」という、聞き慣れない、だからこそそれっぽい言葉で男性の心理を説きます。この進化心理学は「人間が進化の過程でどのように生き残ってきたか、どういう心理を作ってきたか」をもとにした学問のようですが、その内容は「男性は若さを示す特徴に反応しやすい」「例えば、男性は女性のタイトな服が好きです。それは体のラインが出るから。体のラインを見れば年齢も予想がつくでしょう」と、なんとも安易。「人間の進化の過程」をこんなに安っぽくダウンサイジングしてもいいの……!? 一旦出した進化心理学を簡単に引っ込めるわけにもいかないのか、「実験では、女性の魅力は、バスト、ウェスト、ヒップが1.0:0.7:1.0になるのが良いと(中略)これはウェストのくびれの指標WHR(Waist Hip Ratio)と呼ばれています」「妊娠しやすいエストロゲン濃度が高まると、体はこのWHRの比率に近づきます」とさらにそれっぽい用語を出してきましたものの、もはや「可愛く見える」という企画趣旨からは遠く離れてしまったのでした……。 久々に「CLASSY.」がモテと正面から向き合っていた今月号。あらためて「モテ」を切り口にはしゃぐ楽しさを味合わせてもらいましたが、巻末に「『結婚するなら2番目に好きな人』は本当です」という、“エエ男との結婚”敗北宣言にも近いページを見つけてしまい、複雑な気持ちに。彼の先輩のホームパーティで気を遣い、WHRなバディに磨きをかけ、最終的には「期待値が高くないから、裏切られたり不満に思うことがない」2番目の男と結婚……。 それにしても前号の「4低男子」だの今号の「2番目男子」など、男性に対して割と失礼な物言いが多いのは、ファッションページで姑のように重箱の隅をつつく男たちへの、ちょっとした復讐なんでしょうかね。 (西澤千央) 前のページ12 最終更新:2016/09/14 21:00 Amazon CLASSY.(クラッシィ) 2016年 10 月号 [雑誌] DaiGOじゃなくてDAIGO(北山景子夫)に語らせた方がよかったんじゃね? 関連記事 どこまでも男の妄想に付き合う「CLASSY.」が、危険なニオイしかしない“量産型女子”を提案男性座談会を多用してきた「CLASSY.」が、二股防止策として「都合のいい女になるな!」とまさかの警告「モテ男の年貢の納めどき」ページで、時代錯誤甚だしい価値観を普及する「CLASSY.」「CLASSY.」のカジュアル路線が男にもたらした、「誘いやすい!」と「やる気ない?」の逡巡「CLASSY.」がコンサバの三種神器「ヒール・コテ・白ワンピ」を斬り捨てた! 次の記事 山田涼介、月9は代打だった!? >