サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「CLASSY.」どの口で「都合のいい女になるな!」と言うのか カルチャー [女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」5月号 男性座談会を多用してきた「CLASSY.」が、二股防止策として「都合のいい女になるな!」とまさかの警告 2016/04/10 19:00 女性誌速攻レビューCLASSY. 「CLASSY.」2016年5月号(光文社) 春はライフステージやそれに伴うファッションが変わるため、新しいファッション誌を手に取る人も多い時期。そんなご新規さんへの配慮なのか、今号の「CLASSY.」(光文社)は全体的におとなしめの雰囲気。“シチュエーションがおかしすぎて、アイテムの情報がまったく頭に入ってこない”という光文社女性誌伝統芸は影を潜め、実用路線の記事が目立ちます。そんな中で、重箱の隅をつつくように発掘したのが「婚活にはローズが効く!」です。バラで女性ホルモンを無理やり活性化させようという、ある意味「CLASSY.」高齢化問題を象徴するような内容。 「朝から晩までバラにまみれたい! 24時間ローズ生活を実践してみて」というコーナーは、生活に(半ば強引に)バラを取り入れる女の1日を紹介。朝はローズウォーターで目覚めのスキンケア、チークにはローズカラーを、仕事中もローズの香りのハンドクリームでリフレッシュ、帰宅後はローズのバスミルクで女子力をすくすく育て、睡眠中はホームフレグランスでローズなドリーミン。「お気に入りのローズのフレグランスをつけて出勤途中、道で若いコに香りを褒められた。いい香りだからついてきちゃったんだって~」って、「ついてきちゃったんだって~」じゃないです危ないです。この春から「CLASSY.」読者ライフをスタートさせる人が「これババアの雑誌じゃん」と思いやしないか、ちょっぴり心配……。 <トピックス> ◎婚活にはローズが効く! ◎「カッコいい」の秘密はワントーンだった! ◎あなた、二股されてませんか? ■「パッと見ゴムパンツに見えない部門」という滋味 前号では「モテるベーシック」を提案していた「CLASSY.」。ブリブリのふわふわではないけれど男前すぎない、仕事ができそうだけどできすぎる感じでもない。男性を不安にさせないその絶妙なラインを、男性座談会の参加者が絶賛してました。今号の特集は「『カッコいい』の秘密はワントーンだった!」です。「春だからといって衝動買いしたパステルや鮮やかな原色のアイテム。結局、着こなせないままタンスの肥やしにしてしまったのは一度や二度じゃないはず」とリードが煽っているように、特集には、白・黒・ベージュ・ネイビーなどいわゆる“こなれ”系のワントーンで無難な、しかしセンスとスタイルが問われる、おしゃれ不得手な「CLASSY.」読者を真綿で締めあげるようなファッションが満載です。 今号でもまた性懲りもなく「男子がグッとくるワントーンはブルーなんです」と、男性座談会を開催。「さわやかなブルーって性格よさそうに見えるよね。あ、でもハットは苦手! せっかくのコーデが台無し」「わかる! なんか過剰なんだよね」と、いつもの放言が並んでますが、食傷気味なのでこちらはスルー。今回注目したのは、「発表! 最優秀『ゴムパンツ』アワード」。おばちゃんの愛用品といったイメージの強いゴムパンツですが、「デイリースタイルの主役といえばパンツですが、そんな中でも今、一番人気は“ゴムパンツ”」なのだそう。スタッフと読者が100本以上のゴムパンツを試着し、「腰まわり・太ももカバー部門」「脚太・O脚部門」「パッと見ゴムパンツに見えない部門」「あえてゴムを見せてもオシャレ部門」で、ベストゴムパンツをセレクトしています。 12次のページ Amazon CLASSY.(クラッシィ) 2016年 05 月号 [雑誌] 関連記事 「モテ男の年貢の納めどき」ページで、時代錯誤甚だしい価値観を普及する「CLASSY.」今なお“マネジャー女”に勝機を見出す、「CLASSY.」の一向にこなれぬモテ言説鉄オタ女子、「女子」呼称問題……遅れてきた「CLASSY.」の女子の自意識は、やはり男目線W杯も迷わず乗っかる! 「彼好みの女」から「彼と同化した女」に変化した「CLASSY.」“結婚しても女をキープ”で読者をさらに追いつめる「CLASSY.」の鬼畜っぷり!