[女性誌速攻レビュー]「AneCan」9月号

「愛され」精神、ここに終焉! 休刊目前「AneCan」が伝えた、“愛する女になれ”の遺言

2016/09/03 19:00
anecan1609.jpg
「AneCan」9月号(小学館)

 蛯原友里さん、高垣麗子さんの卒業後、カバーモデルを誰が務めるのか気になっていましたが、先月号は「AneCan」(小学館)モデル3人の共演によりドキドキを引っ張られました。そして、楽しみにしていた今月号! なんとディーン・フジオカさん、清野菜名さんのドラマ『はぴまり Happy Marriage』の宣伝カバーという荒業でした。押切もえさんが今秋に卒業する、そして「AneCan」が11月号をもって休刊するというニュースも飛び込んできましたし、もうカバーにお金はかけられないってこと……? 来月は押切さんで、最終号は全員集合とか? 蛯原さん、高垣さん卒業時の特別企画にあふれていた、皆の熱いヤル気はどこへいったのでしょうか。

 「AneCanらしさ」ってなんだろう、と考えるとやっぱり華やかで可愛らしいということなんですよね。蛯原さんと高垣さんが卒業したことにより、誌面を引っ張っていけるような華やカリスマ性のあるモデルがいなくなってしまいました。その穴は大きい。もちろん残された「AneCan」モデルもキレイではありますが、何か足りない……カワイイ子は大勢いるけど、一人ひとりの名前がわからない、センターを張る子もいない、そんな大人数アイドルグループ状態です。“モテ”“愛され”ブームを作ったモデルたちで華々しく始まった「AneCan」は、エビちゃん・もえちゃんの卒業とともに役目を終えてしまうようです。

<トピックス>
◎葛岡碧×千葉直樹 夫婦共演第二弾!「私と彼の『記念日名品』ストーリー」
◎「スマホで始める恋愛」って、アリですか?
◎わたしたちの“カップル旅写真”撮って出し

■休刊に納得
 今月号の大特集「…だから『一緒に過ごす日』はコレを着る!」から、「25~34歳のAneCan読者にカレとの恋愛のリアルな声を聞いてみました!」をチェックしてみます。読む前からアネサーの恋愛スタンスは、「愛され」精神だと予測はついていますが、あらためて確認という名の答え合わせをしてみましょう!

定番の質問「出会いのきっかけ」から「彼の好きなところ」などを、アネサーカップルのリアルな写真つきで掲載しています。その中で、これぞ「AneCan」と感じさせたのが、「デートの時の服装で気をつけていることは?」に対する回答。「1位 カレの好みに合わせる」「2位 カレのファッションテイストに合わせる」「3位 動きやすい服装にする」。洋服選びは、カレに合わせるか、状況に合わせるってことですか……。思わず遠い目になりましたが、いやいや、ここは「AneCan」。「CanCam」時代から“愛され”“モテ”こそ正義で走ってきた読者には、迷うことなくこれが真理なのでしょう。ただ、それが現代ではマイノリティになっているということは、休刊という事実からもわかります。盛者必衰……。


『AneCan (アネキャン) 2016年 9月号 [雑誌]』