石川敏男の芸能デスクレポート

市川海老蔵、「團十郎襲名」はいつになる? 「先延ばしを申し出た」というウワサも……

2016/06/23 19:35
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市川海老蔵オフィシャルブログより

 「そうかぁすっかり忘れていた今日は父の日?!」というタイトルで、長女・麗禾ちゃん(4)と長男・勸玄くん(3)からプレゼントが届いたことをブログで報告した歌舞伎俳優・市川海老蔵(38)。「麗禾 ありがとう」「かんかんもなんだかわからないけど ありがとう」とつづり、「父か…しっかりしなくてはな、」とあらためて自分が父であることを実感していた。

 次のブログでは、麗禾ちゃんがブランコを立ちこぎしている姿を載せ、「スゴーーイ」「私のいない間に…が、ショックですが…」と驚き、「親バカしてまーす笑 今日はさ父の日だしさ、いいやん」と発言。家族と離れて、京都で撮影中という海老蔵のさみしさが垣間見えた。

 海老蔵は今月9日、妻でフリーアナウンサーの小林麻央(33)が、乳がんで1年8カ月前から闘病中だと発表。「誰よりも本人がつらいと思う。麻央の家族、私の家族、子どもたち。元気になりたいという気持ちと小さい子どものそばにいられない母親の気持ち、私には計り知れないつらさ、苦しさと闘っていると思う」と、苦しい胸のうちを明かした。「ずっと休みを取らずに仕事してきたんですけど、今年は休みを取ろうと思いまして……体調次第でどこか行こうかなと思うんで……」とも語っている。8月には、歌舞伎役者としてはじめて1カ月の休暇を取るようだ。

 今の海老蔵に、暴行事件を起こした頃のやんちゃだった一面はもうない。2人の子どもに恵まれたこと、父・團十郎さん(享年66)の逝去を乗り越えたこと、そして麻央の闘病を支えていることを通して、大きく成長したのではないだろうか。

 その姿には、大名跡“成田屋”を背負ってく自負も感じられるが、なんと海老蔵に、「團十郎襲名」の話が、持ち上がっているという。しかし女性週刊誌記者いわく「団十郎襲名の話が進んでいたようですが、麻央さんの病気で、海老蔵さんが『少し先に延ばして』と、辞退したようですね」。私が取材した中ではまったく出てこなかった話であり、そもそも団十郎さんが亡くなってまだ3年というこの時期に、襲名はないのではないか。

 九代目團十郎と五代目菊五郎の偉業を顕彰するため、昭和11年から始まった『團菊祭五月大歌舞伎』という松竹の大イベントがある。今年も5月に公演が行われ、もちろん海老蔵も尾上菊五郎(73)の長男・菊之助(38)も出演したが、もし海老蔵が團十郎を襲名していたら、同公演は、團十郎(海老蔵)と菊五郎の『團菊祭』になっていただろう。同公演に出演した、中村吉右衛門(72)や中村梅玉(69)を差し置いて、そのようなことをするわけがない。美談としてはいいと思うが、歌舞伎の世界ではあり得ないだろう。


 では、團十郎襲名はいつになるのか。2歳8カ月で初お目見えした勸玄くんが初舞台を踏む日、彼は海老蔵が幼少時に名乗った「新之助」を襲名するわけだが、そのとき同じく、海老蔵が「十三代目團十郎」を襲名するという予想は立つ(ちなみに、海老蔵の初お目見えは、5歳7カ月、初舞台は7歳7カ月だった)。その際、麻央が、親子の晴れ舞台をサポートできるまでに回復しているよう心から祈っている。

石川敏男(いしかわ・としお)
昭和21年11月10日生まれ。東京都出身。『ザ・ワイド』(日本テレビ系)の芸能デスク兼芸能リポーターとして活躍、現在は読売テレビ『す・またん』に出演中。 松竹宣伝部、『女性セブン』(小学館)『週刊女性』(主婦と生活社)の芸能記者から芸能レポーターへと転身。

最終更新:2016/06/23 19:38
『Harper's BAZAAR(ハーパーズ バザー)2016年06月号 市川海老蔵特別版』
かんかんの手作りプレゼントが非凡すぎる