サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「CLASSY.」の“痩せなくていい”の限界 カルチャー [女性誌速攻レビュー]「CLASSY.」7月号 “痩せなくてもすっきり見える特集”で女性誌の限界を露呈した「CLASSY.」 2016/06/20 17:00 CLASSY.性誌速攻レビュー 「CLASSY.」2016年7月号(光文社) 「CLASSY.」(光文社)今月号の特集は「痩せなくてもすっきり見える夏」です。前号の着回し企画で「役作りのため10kg太ることを目指した劇団員女性」が登場して騒然となりましたが、今号でもその流れを引き継いでいるようです。リードには「無理なダイエットをするとか、体のラインにぴったりした服を着るとか、もうそうした“スタイルアップ”の発想はいったん横に置いておきましょう」と、ついに女性誌最大の悲願「痩せる」思想を横に置いてしまったようです。さらに「幸い、ビッグシャツやガウチョパンツなど旬のアイテムは体型カバーに優れたものばかり」と、あれだけ男性ホンネ座談会で男たちが口角泡を飛ばして力説していた「ガウチョパンツに喜ぶ男はいない」も完全スルー。「CLASSY.」ついに男目線モテにも宣戦布告か!? <トピックス> ◎特集 痩せなくてもすっきり見える夏 ◎すっきりウエストはイン&アウトで決まる! ◎梅雨でもオシャレな6月の着回しDiary ■これ以上「後ろシャツ出てるよ」の被害を広めないために 期待しながら読み始めた今月号の特集ですが、「ネイビーこそすっきり見えの基本色」とか「ノースリ×羽織りもの=ほっそり二の腕の法則」とか、まさに普通の体型カバー指南といった内容でちょっぴり拍子抜け。いや、体型カバー特集だからそれでいいんですけど、「CLASSY.」に普通のことを言われてもね……。 例えば「『ハリ』と『とろみ』を使いこなして体型カバー」。「お尻が大きくたるんでる」というお悩みには、デニムに、とろみ感のある「ゆるシャツ」をハーフイン(※フロントだけ入れて後ろは出すシステム)、「ももからふくらはぎまで、とにかく足が太い」には、シャープな足を印象づけるちょっぴりワイドめの地厚テーパードパンツ(こちらもフロントちょい入れ)などなど。これをお尻がキュッと上がった、とにかく足が細いモデルさんが着こなすという大矛盾が発生しています。 「すっきりウエストはイン&アウトで決まる!」ページもそう。ウエストはインしたほうがスッキリ見えるなんて、300万年前からわかってます。だけど思い切ってデニムにウエストインしてみても、そこにいるのはアキバ歴長そうな人だったり、思い切ってガウチョパンツにインしてみても、そこにいるのはベテランヤクルトレディだったり。ハーフインなんかした日にゃあ、会う人会う人に「後ろシャツ出てるよ」とこっそり指摘される始末。 12次のページ Amazon CLASSY.(クラッシィ) 2016年 07 月号 [雑誌] 関連記事 女性誌最大のタブー! 「CLASSY.」の着回し企画で、10kg増を目指す劇団員女が主人公に「派手=品がない」「地味=女を捨てた」……男性の偏見に怯える「CLASSY.」がまさかの姉御路線今なお“マネジャー女”に勝機を見出す、「CLASSY.」の一向にこなれぬモテ言説こなれ狂いの「CLASSY.」が、一番モテる服=自己主張のない服と必死の喧伝愛されないのは服のせい! 「CLASSY.」のトンデモ発言は真実だった