"噂の女"神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第320回】

松方弘樹、30歳年下女性に“殉愛”疑惑? たかじん騒動と大きく異なる「金」事情

2016/06/14 21:00

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

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「女性セブン」6月23日号(小学館)

 舛添要一東京都知事問題が佳境に入っている。ついに自民党が不信任案提出で、辞任か議会解散だ。いずれにせよ、舛添都知事辞職で全て一件落着というのではおかしい。多くの政治家が抱える政治とカネの問題を、マスコミは今後も舛添問題と同様の“異様な”熱意を持って報じられるのか。それが大きな問題だ。

第320回(6/9~14発売号より)
1位「松方弘樹 危急の病室! 30才年下愛人『もう誰にも会わせない』」(「女性セブン」6月23日号)
2位「能年玲奈 独立強行!『しくじり先生』もたまげる22才の皮算用」(「女性セブン」6月23日号)
3位「海老蔵 麻央に貫く『砕身愛』!」(「女性自身」6月28日号)

 世の中は公平ではない。芸能界、そして芸能マスコミはもっともっと公平ではない。それをまざまざと見せられたのが能年玲奈を巡る報道だ。

 朝の連続テレビ小説『あまちゃん』(NHK)で大ブレークした能年だが、その直後にマスコミを賑わせたのが事務所とのトラブルだった。処遇をめぐって事務所に不満を持ち、独立を画策、さらに女性演出家に“洗脳“されたなどとさかんに報じられたが、そのほとんどが「能年がワガママ」「能年が悪い」といった能年バッシングだった。


 その理由は単純明快だ。能年の所属事務所が芸能界のドン・バーニングの配下だったことや、バーニング周防郁夫社長のお墨付きまであったことから怒りも増したのだ。しかも飼い殺し状態の能年があくまで独立の意向を示し続けると、今年6月末で事務所との契約が切れるため、今度は“能年引退”などとバッシング第2弾まで開始する始末。

 事実関係などどうでもいい。芸能界の掟や事務所に背いた能年は抹殺!! という恐ろしい状況だ。そんなバッシングも一段落したと思っていたら、またしても「セブン」に能年バッシング記事が掲載された。しかも、これまたかなり悪質な仕掛けが行われたものだ。

 記事では、事務所が能年のために動き、待遇面も改善したことが強調され、しかし能年がそれを受け入れなかったことが記されている。だが、この記事の鍵はなんといっても「BPO」だ。

 能年バッシングマスコミの中で唯一「能年サイド」に立ち取材を続けているのが「週刊文春」(文藝春秋)だが、同誌の6月9日号には女性演出家の弁護士によるこんなコメントが掲載された。

『後妻業 (文春文庫)』