サイゾーウーマンカルチャー女性誌レビュー「nina’s」で改心を叫ぶ元夜遊び系ママたち カルチャー [女性誌速攻レビュー]「nina’s」5月号 育児の株価を上げるために、「nina’s」で改心を叫ぶ元夜遊び系アーティストママたち! 2016/05/22 16:00 女性誌速攻レビューnina's こちらの初登場ママはどうでしょうか。モデル・ミュージシャンの紗羅マリーが「季節を楽しむママのくらし・子育て・買ったもの」というページで、「各界のオシャレ&暮らしの有名人」として季節の楽しみ方をアドバイスしています。紗羅もまた「子どもができる前は毎日仕事、休みの日も友達と出かけたりして全く家にいないタイプだったのが、すっかり家にいるようになりました」と、ママになって生き方変わった1人。「子どもが生まれるまで、旦那さんとトレーラーハウスに住んでいたんですが、まわりにバラをたくさん植えてあったので、咲いたら摘んでリボンを巻いて友達にあげたりしていました」。トレーラーハウスを囲む野生のバラ……「nina’s」読者が身震いするシチュエーションじゃないですか。 夜遊びを卒業した女が、子育てにのめり込む。それだけ育児は特別で尊いものであると流布するためにアーティスト系ママたちはまたとない人材なのだとよくわかります。育児の株価をつり上げる仕手筋「nina’s」の本領発揮です。 ■「感情のままに動く私がボーカル」ってなかなか言えないよ 育児、家族という存在の社会的価値をもっと上げたい。子どものために過ごす時間、家族のために過ごす時間がいかに大切かを、オシャレファミリーたちのスナップでゴリゴリとアピールするのが、今号の特集「スタイルある家族のON・OFFスナップ!」。こちら「nina’s」で人気の高いクリエイティブな職業に就くご家族が、「たまのおでかけ服」である「ON」とご近所服である「OFF」で、ファッションはどう変わってくるのか、そのこだわりを語るページです。夫婦の職業は、モデル、スタイリスト、アーティスト、ミュージシャン、ヘアメイク、デザイナー、イラストレーター……見事なカタカナ地獄。もともと同じテイストだから夫婦になるのか、それとも家族になって似てくるのか、どのご家族もまるで衣装かのように統一感が取れています。 「バンドに例えると、どっしりしてるけど暴走もしちゃう息子がリードギター、感情のままに動く私がボーカル、クールダウンさせてくれるまとめ役のパパがドラム」 「個性ある食材も一緒になると美味しくなる“鍋”みたいな家族」 「それぞれの方向を向きながらもまとまってて、3人組のユニットみたいな家族です」 見どころは、ファッションスナップより、こうしたコメント。家族をバンドにたとえるとか、やはりクリファミは一味違います。カラーをリンクさせたり、素材を合わせたり、アイテムを統一させたり、たとえ近所の公園へのお散歩であっても一切手を抜かないように見えますが、「ファッションは打ち合わせなしなのにリンクし過ぎちゃうこともあって、気恥ずかしいときは着替えてから出かけます」と、あくまで偶然を主張する家族多し。また多くのファミリーが「我が家は全員マイペース」「家族全員、色んなことに興味を持ってマイペースに楽しんでいます」と、やたら「マイペース」を強調してくるのも気になるところです。 前のページ123次のページ Amazon nina's(ニナーズ) 2016年 05 月号 [雑誌] 関連記事 オシャレで自然なライフスタイルで、生々しい夫婦問題にフタをする「nina’s」のお得意芸一色紗英が「nina’s」10周年記念で、「母になったら普通のことを普通に言っちゃいけない病」を炸裂冷えとり、マクロビ、ツボ押し……「nina’s」のトンデモナチュラルな“2人目妊活”「nina’s」に漂う、“手間暇をかけた暮らしこそ幸せのカタチ”という強迫観念自ら“おしゃれ業界ママ”と言ってしまう「nina’s」の自家発電ぶり